抜本対策工事が施された福井県敦賀市樫曲の民間最終処分場=2010年11月、福井新聞社ヘリから撮影

 全国から許可量の13倍を超えるごみが持ち込まれた福井県敦賀市樫曲の民間最終処分場の抜本対策工事費を巡り、敦賀市が負担した費用の一部約3億1千万円を支払うよう排出元の岡山県3市町(旧津山圏域東部衛生施設組合)に求めた訴訟の控訴審で、名古屋高裁金沢支部が和解を勧告したことが11月15日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、和解案は岡山県津山市など3市町に対し処分場の対策工事費の支払い義務を認め、一審の福井地裁判決の約5200万円を大幅に上回る約2億円を支払うよう求める内容。敦賀市が負担した対策工事費約20億円のうち3分の2について、排出元の団体が一般廃棄物の搬入量の割合に応じて負担することを基礎に算出したとみられる。

 敦賀市はこれまで、一般廃棄物を排出した一部事務組合など全国60の団体に費用負担として18億6400万円を請求。支払いに応じたのは31団体にとどまり、岡山県3市町を含め7団体に対し計9億4400万円の支払いを求め提訴している。残りの22団体は判決に応じて対応を決めるとしており、和解が成立すれば、長年続いた排出元団体との費用負担の問題は解決へ大きく進展する可能性がある。

 敦賀市は2014年10月に、岡山県3市町を相手に福井地裁に提訴。昨年9月の地裁判決は、廃棄物の排出自治体にも対策を講じる義務があると認めたが、敦賀市は3市町の費用負担割合の計算方法に誤りがあるなどとして高裁金沢支部に控訴していた。

 民間最終処分場の問題は、廃棄物処理業者キンキクリーンセンターが1996年ごろから2000年までの間、違法に処分場を増設し、許可量の13倍を超える約119万立方メートルの廃棄物を搬入。02年に事実上倒産した。福井県と敦賀市は約100億円を掛け、周辺河川への汚水漏れ防止などの抜本対策工事を行い、県が8割、市が2割を負担した。

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