福井県建設業協会の推薦決定を受け、役員に支援を訴える杉本達治氏(左から5人目)=11月15日、福井県建設会館

 来春の福井県知事選挙を巡り、福井県建設業協会(坂川進会長)は11月15日、福井県建設会館(福井市)で臨時理事会を開き、推薦問題を協議した。5選を目指す現職の西川一誠氏(73)と、前副知事の杉本達治氏(56)の双方を推す声が出たが、多数決で杉本氏の推薦を決めた。杉本氏の関係者によると、業界・団体の推薦決定は今回が初めて。

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 坂川会長をはじめ役員36人のうち28人が出席し、非公開で協議した。出席者によると、杉本氏の推薦獲得を目指す有志の集いを14日に開いた役員が同氏の推薦を提案した。一方、西川氏の後援会連合会から15日に推薦願が提出されたことを受け、西川氏支持の声も聞かれた。自民党県連が杉本氏の推薦を求める党本部への上申を決めたものの、業界・団体の多くが支持を明確にしていない現状を踏まえ「推薦を決めるのは時期尚早」との慎重意見もあった。

 このため、坂川会長が判断の先送りを提案したのに対し、杉本氏を支持する役員が採決を求める緊急動議を提案した。採決の結果、出席者28人の過半数を占める23人が杉本氏の推薦を支持。残る5人のうち4人は白票で、1人は両氏の推薦を求めた。

 推薦決定後、杉本氏が会合の場に姿を見せ、役員にあいさつした。「皆さんに安心して仕事をしていただける環境をつくるのが、県政として進むべき道だと考える。全力で戦うので、支援と協力をお願いしたい」と述べた。

 杉本氏の推薦決定について坂川会長は「コメントを控える」とした。杉本氏を支持する山本厚常任理事は「国土強靱化や防災の重要性が増す中、県政に新しい風を吹き込みたいとの杉本氏の英断と熱い思いを受け止めた。『決断、即実行』という杉本氏の信条とわれわれの思いは同じだ」と述べた。

 県建設業協会には今年4月時点で556社が加盟している。県内7地区の下部組織は今後、それぞれ推薦を協議していく。西川氏と杉本氏の支持が拮抗している下部組織もあるとみられ、協会の決定とねじれが生じる可能性もある。

 知事選を巡っては両氏のほか、県議の中井玲子氏(60)が立候補を表明。共産党県委員会も候補者の擁立を模索している。

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