スーパー用務員こと丸山和男さん(左)の神山音頭に合わせて踊る神山小の児童ら=今年7月、同校

 福井県越前市神山小に「歌うスーパー用務員さん」がいる。毎年の運動会で子どもたちが地元の神山音頭を踊る際には、マイク片手に生歌を披露。さらに大工仕事、家電修理、畑仕事となんでもござれの多才ぶり。子どもたちから「丸ちゃん」と慕われる男性は「子どもたちに元気をもらっている」と、日々忙しそうに過ごしている。

 スーパー用務員は、越前市の丸山和男さん(68)。定年を機に用務員となり、今年で8年目になる。

 7月下旬、県外の交流校の児童が同校を訪れた際、丸山さんがマイクを握って体育館のステージに登場すると、神山小の子どもたちは「イエーイ」と大喜び。丸山さんはこぶしを効かせて神山音頭を熱唱し、両校の子どもたちは盆踊りで親交を深めた。

 毎年の運動会など、児童が神山音頭を踊る場面では必ず歌う。実は十数年前に制作された神山音頭を作詞したのは丸山さん。20~30代のとき県内の劇団に所属。神山地区の魅力を映画で残している地元グループ「神山シネマ工房」の中心メンバーでもある。エンターテインメント気質は用務員として生かされている。

 また、元建築業だった経験を生かし、子どもたちの机や椅子、校内の建具などの修理もお手のもの。掃除機の不具合を直したことも。畑仕事も得意で、今年5月には授業の中で児童にトマトの苗の植え方を指導した。

 昨年、校長先生が学校のホームページで「スーパー用務員」と命名し、子どもたちにも定着。教員たちからも「丸さん」と呼ばれて信頼は厚い。吉村信彦教頭は「今までの教員生活で丸山さんのようなスーパー用務員は初めて。本校の大切な職員の一人」と話す。丸山さんは「毎日、子どもたちに元気をもらっているので、恩返しのつもりで働いている」と笑顔で話している。

関連記事