【越山若水】ツイッターなどで検索の目印となるハッシュタグ。昨年米国で話題になったのは「#MeToo(私も)」。ハリウッド女優たちがセクハラ被害を次々と告発した▼今年になって注目されたのが「#NeverAgain(二度とごめんだ)」。フロリダ州の女子高生たちの呼びかけで、たちまち全米を巻き込む運動になった▼きっかけは同年2月に起きた銃乱射事件。高校生ら17人が殺害された。友人を失った彼女たちは銃規制強化を訴え「#NeverAgain」の声をツイートした▼それから1カ月余り、高校生の活動は首都ワシントンで約80万人が参加するデモ行進へと発展した。ステージで1人の女生徒が犯行時間の6分20秒、口をつぐんだ“沈黙のスピーチ”は感動を誘った▼二つのケースを社会学者の吉見俊哉さんは、自由と民主主義を掲げる米国が歴史的に内包する男性性と制圧の象徴だと分析する(「トランプのアメリカに住む」岩波新書)▼トランプ大統領は銃規制どころか、フロリダの惨事にも「教職員が銃で武装すればいい」と言い出す始末。そんな状況下で再び銃乱射事件が発生した▼ロサンゼルス郊外のバーで、元海兵隊員が学生ら12人を射殺した。男は心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性もあったが、拳銃は地元で購入できたという。悲劇の繰り返しは「#NeverAgain」

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