終点の停留所で自動運転車から笑顔で降りた児童=11月9日、福井県永平寺町

 住民を交えた自動運転車の実証実験が行われている福井県永平寺町で11月9日、路線バスで通学している小学生が下校時に自動運転車を活用する試みがスタートした。今月中、計3回下校時に乗車し自動運転に親しんでもらうとともに、実用化した場合に登下校の足として組み込むことができるかを探る。

 町などが企画し、実験が行われている町遊歩道「永平寺参ろーど」沿いの志比南小(同町市野々)が協力した。

 この日は3~6年生14人が参加。定時ダイヤで運行している自動運転車を下校時間に合わせて特別に3台運行した。

 午後3時40分、通常は停留所とはなっていない同校前に車両が停車。東古市方面行きの車両1台に児童6人が乗り込み、数分遅れで大本山永平寺がある志比方面行きの2台に8人が乗車した。子どもたちは初めて乗る車両に興味津々。ゆっくりしたスピードに「バスとは違う景色が新鮮」「乗り心地がいい」などと和やかに会話を楽しんだ。

 約20分後、終点の志比停留所に到着すると、子どもたちは笑顔で下車した。小学5年の男児は「毎日乗りたいほど楽しかった。バス通学の代わりに使いたい」と話した。6年女児の孫を迎えに来ていた女性(66)は「安全性などの不安は残るが、のんびり走行するので子どもにとってよい時間かも」と好意的に捉えていた。

 一方、低速走行について「もう少し速く走行してほしい。遊ぶ時間が減ってしまう」と不満をつぶやく児童もいた。

 町民や観光客らが乗車できる実証実験は30日まで行われ、1日計14便が運行されている。平日の利用は町民限定。

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