純アルコール約20グラムの酒の量

 国の「アルコール関連問題啓発週間」が11月10日始まった。福井県内では、飲酒運転のひき逃げや追突事故が後を絶たず、8日も消防士の摘発が明らかになった。多量に飲酒すると半日程度たってもアルコールが残る場合があり、「仮眠したから大丈夫」「水をたくさん飲んだから酒は抜けた」といった誤った認識が一因になっている。専門家に適度な飲酒量やアルコールの分解にかかる時間の目安を聞いた。

 県内で今年、酒気帯び運転で逮捕された男は、未明まで飲食店で酒を飲み、帰宅して就寝した。酒を飲み終えてから8時間ほどたった午前10時ごろ、車を運転し巡回中の警察官から職務質問を受けた。

 飲酒運転防止などに30年以上取り組む東京のNPO法人「アルコール薬物問題全国市民協会(アスク)」事務局の金田千秋さん(29)は、「一瞬で誰かの人生が狂う重大犯罪。多量飲酒するとアルコールの分解に長時間かかることを知ってほしい」と訴える。

 厚生労働省は「節度ある飲酒」を、純アルコール量で1日平均約20グラムとしている。ビール(アルコール5%)中瓶1本、清酒(同15%)1合、ワイン(同12%)2杯弱に当たる。アスクによると、これらのアルコールの分解に、飲み終わってから男性で約4時間、女性は約5時間かかる。時間はあくまで目安で、体質、体格、年齢、体調などに左右される。

 一方、厚労省が「多量飲酒」としている純アルコール量約60グラムの場合、男性なら分解に12時間必要という。金田さんは、▽ウコン飲料を飲んだから分解が促進される▽風呂やサウナで汗をかき酔いが覚めた―などを例に、「自己流の生半可な知識で危険な運転をしているドライバーもいる」と指摘。就寝中は分解が遅くなり、「十分寝たつもりでもアルコールが残っている可能性がある」と強調する。

 県警は「深酒の翌日は運転を控えるように」と呼び掛けている。金田さんは「年末は忘年会などが増えるが、職場などで『明日は運転するので』などと宣言しやすい雰囲気をつくることが大切」とアドバイスしている。

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