【越山若水】コシヒカリやいちほまれ、あきさかりなどスーパーには顔ぶれ豊かな県産米が出回っている。ふっくらした香りと食感、輝くような色つや。やはり新米はおいしい▼さてさて、どれにしようか。選択するのはなかなか難しい。ところで話題は急転し、漢字にまつわるうんちくを一つ。「迷」の字になぜ「米」が入ってるの?▼ネタ元は新潮文庫「漢字の気持ち」(高橋政巳、伊東ひとみ著)だ。見ての通り「迷」は「米」と「しんにょう」の組み合わせである。その意味するところを解き明かそう▼部首「しんにょう」は道を行くという動作を示す。一方で「米」は米粒が俵からこぼれて散乱する様子。つまり「小さな米粒は見えにくく、進むべき道も分からない」状況を表している▼字源から察するに、散り散りになった米を拾うこともままならず、途方に暮れた古代人が「どうすりゃいいんだ」とブツブツ文句を言う姿が思い浮かぶ。悲しくもユーモラスな文字というわけだ▼今週のニュースから。議長選をめぐり混迷する沖縄県与那国町議会。与野党同数で議長を選出すれば採決で負ける。だから誰も議長職を引き受けない▼双方の意地の張り合いに島民の批判は高まるばかり。採決を繰り返すこと99回にして、ようやく決着にこぎ着けた。バラバラの迷走劇はこれでおしまい。これからの道筋は明白である。地域のため精進あるのみ。

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