福井市役所=福井県福井市大手3丁目

 政府は10月26日の閣議で、福井県福井市の中核市指定を決定した。移行日は同市の目標通り来年4月1日。保健所の設置や飲食店の営業許可、廃棄物処理施設の設置許可など2529の事務権限が県から移譲され、行政手続きの窓口一元化や迅速化による住民サービスの向上が期待される。

 福井市は9月18日に移行に必要な県の同意を得て、同日、総務相宛に移行申し出書を提出していた。現在は事務移譲に伴って必要となる条例の制定や改正などの準備を進めており、12月定例市議会で審議する予定。移行日に合わせ嶺北10市町と協力して行政サービス向上を図る「連携中枢都市圏」の形成も目指している。

 閣議決定を受け、東村新一市長は「拡大する事務権限を最大限生かし、複雑化、多様化している地域課題や市民ニーズに対応していく。さらに、近隣市町との連携を強化することで地域の魅力を相乗的に高め、全国にアピールしていく」とコメントを発表した。ただ、市はこうした移行のメリットへの市民理解は十分ではないとみており、今後浸透に努める方針だ。

 中核市移行を巡っては、同市は4月に県に同意を申し入れ、7月に同意を得る予定だった。しかし2月の記録的な大雪の影響などで市が財政難に陥ったことが5月に発覚したため、県は市の財政再建計画策定を待って同意手続きを進めた経緯がある。

 移譲される事務経費増への対応について、東村市長は9月の記者団の取材に「国から(普通交付税の措置という)財政支援を受けられる」と述べ、財政再建との両立は可能との認識を強調。加えて財政再建計画の進捗状況をチェックする体制を年内に整備するとしている。

 今回は福井市とともに、山形市、甲府市、大阪府寝屋川市も中核市指定が決まった。

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