着脱しやすいようフロント部分と袖にリング付きのファスナーを取り付けた「ふく楽ワイシャツ」=福井県福井市のハピリン2階の「WiL」

 衣類の企画開発を手掛けるフクラン・ラボ(福井県坂井市春江町江留上大和、前田まゆみ代表)は、高齢者や障害のある人が指1本で簡単に着たり脱いだりできるワイシャツ「ふく楽ワイシャツ」を開発した。フロント部分と袖にリング付きのファスナーを取り付け、ボタンを留める必要がないアイデア商品。背中や腕部分は伸縮性のあるニット生地を使用しており、着やすくて動きやすいシャツとなっている。

 ⇒指一本で着ることができる「ふく楽ワイシャツ」をひろめたい 寄付はこちら

 61歳の前田代表は県立学校の教員として実験や実習の助手を長く務め、4年前に早期退職した。福井県立ろう学校勤務時代は、障害のある生徒の補助具を製作した経験がある。6年ほど前、父が脳梗塞によって右腕が一時不自由になり、ワイシャツを着るのに苦労していたのを見て、簡単に着られる服を作ろうと考えた。面ファスナーや磁石を使った着脱の仕組みを試し、最終的にリング付きのファスナーにたどり着いた。

 ワイシャツは上からかぶって着た後、フロントの前立ての裏と袖にあるリング付きファスナーに指をかけて閉めるだけで済む。袖はファスナーを開閉して簡単に腕まくりができる。ボタンが縫いつけてあり、見た目は一般的なワイシャツと変わらない。一部に伸縮性のあるニット生地を取り入れたことで、袖が通しやすく、着た後も動きやすい。

 ワイシャツは、福井市のハピリン2階の「WiL」で11月末まで展示しており、販売は12月からの予定。価格は長袖が1万5千円(税込み)、半袖が1万2千円(同)で、サイズはそれぞれS~LLを用意している。色や柄のあるシャツの展開も目指す。

 前田代表は「高齢者や障害のある人の生活が少しでも楽になる製品を作りたい」と話しており、服以外にさまざまな補助具も開発する考え。

 ワイシャツの開発、販売は県の「ふるさと納税による新事業創出支援事業」に認定された。クラウドファンディングサイト「レディーフォー」で、インターネット販売に向けたホームページ開設費として60万円を目標に資金を募っている。

 ⇒「ふるさと納税による新事業創出支援事業」プロジェクト一覧

関連記事