国道をまたいで大野東ICの降り口を造る作業現場=10月19日夜、福井県大野市蕨生

 福井県大野市街地と岐阜県境をつなぐ中部縦貫自動車道大野油坂道路の全エリアが事業化され3年。市街地に近い大野東インターチェンジ(IC)の予定地では降り口となる道路橋が国道158号をまたいで架かり、着々と進む工事の様子が見て取れる。

 中部縦貫道は福井市から奥越を経て長野県松本市までを結ぶ約160キロ。県内は大野市油坂までの約60キロが整備される。昨年7月に永平寺―上志比(5・3キロ)の供用が始まり、残すは大野油坂道路(大野―油坂、約35キロ)のみ。県や市は国に対し2022年度の開通を要望している。

 同道路は現在、山間部の五箇、和泉地区を中心に35の工事が同時に進み、大野東ICが整備される同市蕨生周辺は市街地に最も近い現場だ。

 10月19日午後9時半ごろ、作業員が慎重にクレーンを操り重さ約65トンの鉄骨をつり上げ旋回。国道沿いに設置された橋台に近づけ、ロープで引っ張ったり、人力で押したりしながら台に載せて固定した。

 大野東ICの降り口は、直売所を目玉に開設する予定の道の駅「結の故郷(仮称)」につながり、市民の期待度も高いエリアだ。国土交通省福井河川国道事務所によると雪が降る前に、上り口や本線の橋にも着手していくという。

 大野油坂道路には10本のトンネルを整備する計画で、約20キロがトンネルとなる。現在は1本目の「荒島第1トンネル」で工事が本格化しており、担当者は「断層に当たることもなく順調に進んでいる」と話す。

 同事務所によると、道路開通後は同市朝日の市和泉支所から県立病院までの道のりが約20分短縮される見込みで、行政や住民からは観光客の入り込み増のほか、緊急を要する医療に貢献するとの期待も高い。同事務所担当者は「一日も早く開通できるように事業を推進していく」としている。

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