啓新―星稜 八回表啓新2死一、二塁、濱中陽秀が左前打を放ち2―2とする=10月22日、新潟県のハードオフエコスタジアム新潟

 【第139回北信越地区高校野球大会決勝 啓新2ー2星稜】

 今度は球史に残る激闘だ。旋風を巻き起こしている啓新はプロ注目の本格派右腕、星稜の奥川恭伸に食らいつき、八回に2点差を追いついた。好継投で延長十五回引き分け再試合となり、主将の穴水芳喜は「星稜相手にここまで戦えたのは自信になる」と明るい表情だった。

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 「投手が前半1、2点に抑え、少ない好機をものにしたい」。植松照智監督の狙い通り、“啓新ペース”で終盤に入った。0―2の八回。1死一、三塁と奥川を攻め、幸鉢悠樹が転がした二ゴロは野選となり、1点を返した。

 2死後、打席の濱中陽秀はフルカウントからスライダーに的を絞った。「ストレートならごめんなさいと思って張っていた」。三振覚悟で待った6球目は「内に入ってきたスライダー」。放ったライナー性の当たりは左前で弾む同点打となった。

 奥川の直球は延長でも140キロ台後半をマークした。「スライダーは(ボールが)消えるぐらいの切れ」と穴水。15回で17三振を喫したが、十三回は幸鉢、濱中の安打で1死一、三塁と追い詰める場面もあった。

 最後は力でねじ伏せられたものの、植松監督は「奥川君を苦しめることができたのは収穫」と手応えを示した。春夏通じて初の甲子園へさらに近づく好ゲーム。決勝の再試合に向け、穴水は「いい経験になるし、本当に楽しみ」と十五回を戦った疲れも見せずに言った。

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