M&Aや海外事業を強化し、成長を加速させると語る前田工繊の前田尚宏社長=福井県坂井市の本社

 前田工繊(本社福井県坂井市)の新社長に就任した前田尚宏氏(45)が福井新聞の取材に応じた。繊維技術を基盤とした防災・減災資材などの土木事業をベースに、企業の合併・買収(M&A)や海外事業を強化し、多角化を進める考えを強調した。既存事業とM&Aによるシナジー(相乗効果)を高めるため、グループ内の連携を一層深化させ、技術と顧客、製造工程を“混ぜる”戦略で成長を加速させる。

 ―自動車用ホイールや農業分野など多くのM&Aを手掛けてきた。

 「地方の中小企業は資金、技術、販売先、生産の平準化の課題を抱えている。この課題に対して前田工繊が蓄積したリソース(資源)をつぎ込み、解決に導くことがM&Aを行う意義だ。企業が再生すれば地域が元気になる。M&Aは地方創生の有効な手段になる。これまで11社を買収し、どの企業も増収増益だ。2018年9月期の連結売上高予想は340億円。うちM&Aした企業の分が200億円を占める」

 ―グループで売上高1千億円、営業利益150億円の目標達成には海外事業の伸長が鍵を握る。

 「海外の売上高比率を現在の15%から30%にしたい。ベトナムで景観や海洋関連の資材の事業を立ち上げ、売上高は6年で8億円になった。現地では防災意識が芽生え、公共事業で当社の防災・減災技術に対する需要が高まるだろう。またアジアには民間の資金があふれ、開発が盛んだ。ベトナムで第3、第4工場を稼働させる計画で、民需も取り込みながら拡大を目指す」

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