【越山若水】ニュースは常に数字がついて回る。時間に関するものとして、これは過去最長だったかもしれない。先月に目にした、宇宙の終わりは少なくとも「1400億年先」という記事である▼東京大や国立天文台などの研究チームが、「しばらくは安泰」との言い回しで発表していた。宇宙研究のスケールは感覚が追いつかない▼少しだけにわか勉強してみた。宇宙の始まりは138億年前の「ビッグバン」で、おおよそ研究者の考えが一致している。でも終わりについては、諸説あるらしい▼無限に膨張して全ての原子がばらばらになる説、1点に向かい縮んでいく説、全生物が生存不可能な低温状態になる説など。永遠に終わりはない、との説もあるにはあるが、どうやら宇宙はろくな終わり方をしそうにない▼研究者は空想を膨らませるわけではなく、精密な計算の上に論を立てるから、相当程度に確かな話。とはいえ、地球滅亡のはるか先に起こること。気にしても仕方ない▼比べれば小さすぎるが現実に気になるニュースの数字が「5年」。継続雇用制度を65歳から70歳にする動きだ。意欲ある人がより輝けるなら良いとは思う▼でも本音を言えば、そこまで頑張らないといけないのかと下を向きたくなるではないか。この話、働き方改革というより社会保障の見直しから出ている。体のいい負担増なのが透けて見える。

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