ネオプラグを使い、釣り愛好者に河川の水位情報を提供した実証実験=9月、福井県勝山市の九頭竜川

 電子遊漁券販売システム提供のフィッシュパス(本社福井県坂井市丸岡町熊堂、西村成弘社長)と眼鏡枠企画販売のボストンクラブ(本社福井県鯖江市三六町1丁目、小松原一身社長)は、ウエアラブル端末を使って釣り客に情報を提供する仕組みの構築を目指している。端末を装着できる眼鏡を使うことで、両手がふさがった状態でも河川の水位などを確認できるようにし、より安全で快適に釣りを楽しめるサービスを模索している。両社は実証実験を進めており、来春ごろの実用化を目指している。

 フィッシュパスは、スマートフォン用のアプリを使ってインターネット上で河川の遊漁券を24時間購入できるサービスを展開している。このアプリで釣り客に対し、河川の水位に関する情報なども提供している。

 一方、ボストンクラブは2年前、眼鏡枠にウエアラブル端末を装着できる仕組みを開発。テンプル(つる)の端から連結用の器具を差し込んで固定し、簡単に脱着できる構造で、この仕組みを備えた眼鏡枠を「neoplug(ネオプラグ)」として製品化した。

 釣りをしているときは両手がふさがっている場合が多く、スマホなどの携帯端末を使いにくい。河川の増水で釣り客が命を落とすケースもあり、装着した眼鏡から手軽に安全に関する情報を得られれば役立つと考え、両社の製品やシステムを組み合わせることになった。

 9月中旬に勝山市の九頭竜川で実施した実験では、米社製の小型ディスプレーを取り付けたネオプラグを釣り愛好者に装着してもらった。ディスプレーには、フィッシュパスのアプリを起動したスマホをつないでおり、河川の水位情報がディスプレーに表示される。片方の眼鏡レンズの前面にディスプレーが位置しており、釣りをしながら河川の状態を把握できる。

 釣り具の製造販売を手掛ける大嶋信慈さんが試し、「両手を使わなくてよいというのは重要。安全に関する情報が得られるのは有益だ」と興味を持った様子。ただ、「釣り客によって必要とする情報は異なる」と指摘し、魚群探知などさまざまな機能を加えることを提案した。

 ボストンクラブの小松原社長は「指摘を受けた点を改善して、充実したサービスを提供できるようにしたい」と話している。

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