【越山若水】いつも当たり前に使う言葉なのに、改めて考えると難しい。小欄にとっての「編集」はそんな言葉の一つにあたる。あるホームページの説明を見つけて考え込んだ▼ふだんの会話にも、恋愛、料理、子育てにも、そして学校の勉強からビジネスにも「編集」が働いています―。新聞人としては奇異にも新鮮にも感じたものだ▼肝心なのは、情報というものを五感や心で受け取る全て、と広く捉えることのよう。これらごちゃごちゃした情報をすっきりと整理することを編集と定義していた▼「驚安の殿堂」をうたうドン・キホーテは売れ筋商品の編集が得意な企業だ。といっても陳列の仕方は逆。膨大な種類の品物を売り場に山積みにした、ごちゃごちゃ感が特徴だ▼そのドンキが総合スーパー「ユニー」の全株式を取得し業態転換や海外展開を進めるという。福井県内には、どちらの店舗も複数ある。どうなることか心穏やかではいられない▼思えば、流通業の競争は激しい。地元の商店街や百貨店から客を奪った総合スーパーは大型専門店やドラッグストアなどに客足を奪われつつある▼加えてネット通販も主役にのし上がってきた。競争があって品質が磨かれ、値段も安くなるというのは一理ある。でも過当競争の後に残るのは…全国どこでも同じ店、同じ商品ではないのだろうか。ドンキの「編集方針」を知りたい。

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