恐竜研究の楽しさを語る小林快次さん=10月6日、福井県の大野市化石発掘体験センター

 恐竜研究の第一人者として知られる北海道大総合博物館の小林快次准教授(46)=福井県福井市出身=の講演会「世界一の化石ハンターを目指して」が10月6日、同県大野市角野の市化石発掘体験センター「ホロッサ」で開かれた。世界各地の大自然を舞台とする発掘の現場を生々しく紹介し、恐竜研究のロマンを語った。

 小林さんは福井県立恐竜博物館の整備に携わった後、北海道大に籍を移した。講演では「恐竜そのものだけでなく、植物化石や地層を調べるなど当時の環境を研究する」と、世界を飛び回る“探検”の様子を語った。米アラスカでは年間わずか数十人しか訪れないという大自然の中、海岸の崖を調査する様子や巨大クマと遭遇した場面を写真や動画で紹介し、聴衆を驚かせた。

 また、恐竜の中で「最強」と語るティラノサウルスについて、優れた嗅覚や進化した内蔵など、明らかになっている研究成果を紹介。大野市和泉地区で白亜紀前期の歯化石が発見されていることに「ティラノサウルスの起源を探ることができる。日本のティラノサウルスストーリーの中でこの地は重要な所」と話した。

 会場の子どもたちからは「これまで一番うれしかったことは」などと次々と質問が上がり、「人間として初めてその地に入り、誰も知らないことを発信する。(だから)恐竜研究はやめられない」と飽くなき探究心を見せていた。

 ■国内最大の化石を調査

 小林さんは北海道むかわ町の山中で見つかったハドロサウルス科恐竜の化石を調査。北海道大総合博物館とむかわ町穂別博物館の研究グループは9月4日、化石を岩などから取り出す作業が終わったとして、町内の施設でほぼ全身の骨格を報道公開した。頭から尾までの全長は推定8メートル超で、国内で見つかった恐竜の全身骨格では最大としている。

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