東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドも、東京ディズニーランドでの「美女と野獣」の新エリアオープン(2020年春)や東京ディズニーシーの大規模拡張(2022年)などを見据え、料金体系の見直しを検討している。

同社の上西京一郎社長は7月の東洋経済の取材に対し、「パークの提供価値の向上に合わせて、チケット価格を値上げさせていただく方針。単なる値上げだけでなく、時期によって価格を変動させることなど、あらゆることを検討している」と、ダイナミックプライシングの導入に含みを持たせている。

利用者にしてみれば、一律料金のほうがわかりやすい。変動制導入にはチケット関連のシステム変更が必要になり、年間パスポート購入者や変更前後の入園者に不公平感が出る。にもかかわらず、このタイミングでダイナミックプライシングが導入されたのはなぜなのか。

変動料金制を導入する事情

テーマパーク運営会社が変動料金制導入に動くのは、柔軟な価格体系で実質的な値上げや値下げを実施し、収益力の引き上げ、集客増につなげる狙いがある。

 

USJは、2020年に開業する新エリア「スーパーニンテンドーワールド」の開発に600億円超を投資。オリエンタルランドもディズニーシーの大規模拡張に2500億円を超える投資を予定している。テーマパークの成長のためには、こうした継続的な設備投資は不可欠だ。

また、人手不足を背景にした人件費の上昇も、テーマパークにとってコスト増要因となっている。ある中規模テーマパークの関係者は「アルバイト人材は近隣のショッピングモールなどと奪い合い。人材確保のため、バイトの正社員化や社員の定年延長などで対応している。人件費増を賄うためには入園料の値上げを検討せざるをえない」と明かす。

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