改正動物愛護管理法を考えるシンポジウムで現状を訴える杉本彩さん(左から2人目)=10月4日、東京・衆院第一議員会館

 動物虐待などを取り締まる動物愛護管理法(動愛法)が今年改正されるのを前に、動物を取り巻く現状を話し合うシンポジウムが10月4日、東京・衆院第一議員会館で開かれた。福井県内で明らかになった大量繁殖場「子犬工場(パピーミル)」問題などの事例を基に現行法の問題点を議論。数値規制など実効性のある法改正が必要と確認した。

 主催団体理事長の女優・杉本彩さんは「5年に1度の大切な法改正。至る所でネグレクト(飼育放棄)、虐待が顕在化する中、取り締まる法律が機能していないのが現状。厳格な法律に変えなければならない」と訴えた。

 福井県の「子犬工場」問題の業者を虐待などの疑いで刑事告発した日本動物福祉協会の町屋奈調査員は、福井地検が不起訴処分としたことなどから民意と現行法が乖離していると指摘。「法改正では明確、具体的な飼育管理基準とし、動物虐待を取り締まれる法律へ前進することを願っている」と述べた。

 京都動物愛護センター相談係長の河野誠さんは「適正(飼育)を行政職員も事業者も主観で判断しているのが現状。1人で管理可能な動物の数や施設面積、臭気基準など客観的な数値基準があれば指導しやすくなる」とした。

 パネルディスカッションで、元衆院議員(自民)の藤野真紀子さんは「福井の事例を見ても、パピーミルはあってはいけない。次の5年は待てない」と強調した。

 シンポジウムは杉本さんが理事長を務める公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」(東京)が開き、約300人が参加した。

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