天皇、皇后両陛下の到着に手を振ってお迎えする福井県民=9月28日、福井市大手3丁目(代表撮影)

 福井しあわせ元気国体の開幕に合わせて天皇、皇后両陛下が来県された9月28日、沿道や視察先は歓迎の人波で埋め尽くされた。「特に今回は(お迎えが)多かった印象で、(県民の)明るく元気そうな様子に両陛下はお喜びの様子だった」(侍従)。天皇陛下は来年4月に退位されるため、県民は世代を超えて両陛下にこれまでの感謝の気持ちを表した。

 万感の思いで両陛下をお迎えしたのは、平成元年生まれの母親たち。視察先の坂井市の県教育博物館に向かう沿道でお迎えした同市の女性(29)は11月に出産予定で、「私もこの子も平成生まれ。優しく笑っていらっしゃる陛下が退位されるのはさみしいけれど、次の時代も平和で、いい時代になってほしい」と、大きなおなかをさすっていた。

 宿泊先の福井市のホテルフジタ福井前では、東京都の女性(28)と福井市の女性(29)が0歳と1歳の子どもを抱っこして、両陛下のご到着を2時間前から心待ちにしていた。「平成に生まれて平成を生き、平成の間に子宝に恵まれた感謝の気持ちをお伝えしたくて来ました」と笑顔をみせた。

 子どもたちも駆け付けた。県教育博物館には春江みどり保育園の4、5歳児22人が集まり、日の丸の小旗を振った。車列が通る沿道の学校の児童生徒も外に出てお迎えした。

 沿道だけでなく、同博物館周辺にも人だかりができた。手足の筋力が低下する難病に立ち向かう福井市の女性(48)は「いずれ寝たきりになってしまう。最後にお目に掛かり、元気をいただきたい」と車いすで駆け付けた。同市の男性(73)は「高齢にもかかわらず、被災地にお見舞いに行かれるお姿には感服する。被災した方々が喜ばれる気持ちがよく分かる」と、温和な表情で手を振られる両陛下を見て改めて感じたと話した。

 視察を終え、両陛下が午後4時35分ごろにホテルフジタ福井に到着されると、沿道を埋め尽くした約250人から悲鳴にも似た歓声がわき起こった。車を降りた両陛下はホテルに入るまでの間に何度も沿道に振り向き、優しい笑顔で手を振られた。同市の女性(63)は「どんな時にも常に国民に寄り添ってくださる両陛下の優しいお気持ちが伝わってきて感動しました。感謝の気持ちを込めて小旗を振りました」と話していた。

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