不登校の子どもの進路相談会で語り合う参加者=福井県福井市の福井大学文京キャンパス

 不登校の子どもや保護者を対象にした進路相談会が、福井県福井市の福井大学教育実践総合センターで開かれた。不登校を経験した県内の子どもの保護者8人が、子どもが進んだ通信制、定時制高校やフリースクールを紹介。「先が見えない不安は大きいだろうが生き方に正解はない。自分に合った選択肢を柔軟に選び取ってほしい」と語りかけた。

 8月に鯖江市で不登校をテーマにした集いを開いた梶真由美さん(42)や、福井市内でフリースクールを開く小野寺玲さん(29)が主催。福井大学で定期的に開かれている「子どもの悩み110番」に合わせて初めて企画し、約20人が参加した。

 嶺北に住む女性(48)の高2の娘は、小学6年から中学1年にかけて不登校になり、現在は定時制高校に通う。「担任の先生が教室にホットプレートを持ち込んで料理を振る舞ってくれたり、流しそうめんをしてくれたり、本当に一生懸命でありがたい。娘は『友達は少ないけれどさみしくない。大丈夫』と話している」と語った。

 「娘は中学の時、学校の先生が大嫌いと言っていた。先生もやんちゃな娘のことが嫌いだったと思う」。別の母親は県内の通信制高校に通う娘の生活を紹介。週1回、リポートを提出しに登校し、ほかの日は絵を描いたり、音楽活動をしたりし、好きなことを楽しんでいるという。友達とお泊まり会をするなど高校に進んでから笑顔が増えた。母親は「自分の趣味を充実させたい人には通信制は合っているかも」と助言した。

 私立高に通う娘の母親は、入学前に子どもが高校のオープンスクールに足を運ぶだけでなく、親自身が学校に出向き、子どもの特性や親の考えを教員に伝えておくことが大切と強調した。各保護者は、子どもが通う学校の授業のレベルや定期試験、部活動についても詳しく紹介した。

 参加者は熱心にメモを取り、終了後は連絡先を交換していた。参加者は「中学では定時制やフリースクールについての情報はあまりもらえず、こういう機会はありがたい」「ネットで調べても福井の不登校に関する情報は少なく困っていた。聞いたことを参考にタイミングを見て、子どもと進路を話し合いたい」などと話していた。

 小野寺さんは「同じような悩みを抱えた人同士がつながる場としても有意義だったと思う。今後、不登校の児童生徒のための進路や相談に関する情報を集約したサイトも構築できれば」と話していた。

 今回「子どもの悩み110番」には不登校や進路などに関する14件の相談が寄せられた。

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