ほぼ真っ正面に沈む夕日=9月19日、福井県坂井市三国町のサンセットビーチ

 9月23日は「秋分の日」。秋分は二十四節気の一つで、昼と夜との時間がほぼ等しくなる日だ。秋の始まりの「立秋」と冬の始まりの「立冬」のちょうど中間。これから秋が深まっていく。彼岸として仏教では先祖をしのぶ日でもある。翌24日は「中秋の名月」で古人が心のよりどころとした月にい思いをはせる日。太陽と月に関する季節の行事が連続する連休の二日間。天気がよかったら空を見上げたい。(M)

 

 秋分の日を基点に空の風景が変わっていく。

 夏至のころは日の出が早く、日の入りは遅く昼の時間が長い。福井市では6月21日の夏至に4時38分に日の出、19時15分に日の入りだった。

 そこから毎日少しずつ日の出が遅れ、日の入りは早くなってきた。秋分の日は5時43分に日の出、17時51分に日の入り。昼の時間は夏至と比べて2時間半も短くなった。

 日の入り、日の出の方角も毎日少しずつ変わってくる。夏至のころは最も北より、東北東から出て西北西に沈んでいたのが、少しずつ南へ移動。秋分の日には真東から出て真西に沈む。

 福井県内の夕日スポットの一つ、坂井市三国町のサンセットビーチには天気がいい日は日没を見ようと多くの人が集う。ここで定期的に夕日を撮っていると、海へ沈む場所が日々変わっていくのがよくわかる。浜辺の中央から海にカメラを向けると、夏至のころは右側ヨットハーバーの方向に沈んでいた。秋分間近の現在はほぼ中央に沈む。これからは冬至に向けて少しずつ左へ灯台のある防波堤の方向に動いていく。

 仏教では西の方角を西方浄土として尊んだ。夕日が真西に沈む春分と秋分に西方浄土に思いをはせ春分、秋分の前後7日間を彼岸と呼び、先祖をしのぶ。彼岸の入りを前にした9月19日に撮影した夕日はほぼ海岸の真ん中に沈んでいった。

 秋分の翌日9月24日は中秋の名月。中秋の名月は月の満ち欠けを元に1か月を29日間とする旧暦の行事だ。旧暦では7月から9月までが秋で、真ん中の8月を中秋と呼ぶ。8月15日の「十五夜」を「中秋の名月」とたたえ月見の宴を楽しんだ。

 ことしは9月24日が旧暦の8月15日となる。現代人も中秋の名月を月見の日として親しんできたが、日にちは毎年変わるためうっかり見過ごしてしまうこともある。今年はたまたま「秋分」と「名月」が連続した。昨年は10月4日が中秋の名月だった。

 天気がよかったら夕方には夕日を見て、夜には月を見上げたい。秋分には太陽を、十五夜には月の満ち欠けとともに生きた古人をしのびたい。

 ※福井新聞D刊の「Dのコラム」ではより詳しく、写真も多く掲載しています※

 【Dのコラム】秋分の日、中秋の月古人をしのびたい

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