自宅の空き部屋で民泊客を受け入れている木津直弘さん=福井県越前市

 福井県が7月末現在で集計した県内の民泊による宿泊者延べ53人のうち、アジアや欧州などのインバウンド(訪日宿泊客)が半数超の28人に上った。日本人の生の暮らしぶりに触れられる民泊のニーズは高い。受け入れを始めた家主は、2023年春の北陸新幹線県内延伸後の利用増に期待している。

 県内で民泊を届け出た住宅所有者の1人、木津直弘さん(71)=越前市=は、妻と長男の3人で暮らす自宅の空き部屋4室を、1泊朝食付き5千円程度で活用。仲介大手の米エアビーアンドビーに登録し、約2カ月間で8組を受け入れた。

 大手建設会社で海外勤務の経験があり、「英語は使えるし、インバウンド受け入れに貢献したかった」。7月にはインド人の家族連れ6人が2泊で利用。越前和紙の紙すき体験や越前打刃物の工房見学など土地に根差した伝統工芸を楽しんだ。宿泊時は、サッカーのワールドカップの準決勝と決勝を一緒にテレビ観戦し、木津さんも「居ながらにして海外旅行に行った気分になれた」という。

 総合開会式が29日に迫る福井しあわせ国体の期間中は、選手の家族や審判員らの予約で埋まった。ただ、普段の状況からは「民泊収入を柱に生活していこうとするのは無理」との実感で、「年金収入もあるし、損さえしなければいいという感覚で気楽にやっている」。北陸新幹線の南越駅(仮称)が自宅から約5キロにできる予定で、「開業後は民泊利用者も増えていくのでは」と考えている。

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