福井―富山 8回福井1死満塁、片山雄哉が左越えに走者一掃の適時打を放ち6―3とする=9月17日、福井県坂井市の三国運動公園野球場

 【BCリーグ西地区チャンピオンシップ第2戦 福井7―3富山】

 優勝インタビューのお立ち台に立った田中雅彦監督が唐突に体の向きを変えた。見据えた先は富山のベンチだ。「バランスのとれた本当に良いチームでした。どちらが勝ってもおかしくなかった」。指揮官が示したライバルへの敬意が、激闘だったことを物語っていた。

 五回を終わって、1-3。第1戦に続き前半はロースコアの接戦。「一つのプレーが勝敗を左右する」(田中監督)中、勝負どころで福井の集中力は研ぎ澄まされていた。

 まずは六回の守備。1死一、二塁で継投した藤原静也は「自分の仕事をするだけ。ゼロに抑えるつもりだった」。左対左。その優位を存分に生かす。サイドハンドから内を鋭く突き、詰まらせた。注文通りの二ゴロ併殺。後半最初のピンチを脱すると流れが傾き始めた。

 直後に1点を返し七、八回も無失点で切る。そして八回の攻撃。須藤優太の安打で初めて先頭が出塁すると「逆転のムードができあがった」(田中監督)。四球、単打で満塁とし、押し出し四球でまずは同点。押せ押せの中、続く片山雄哉の打球は左翼手の頭を越えた。「今年一年の思いを込めた」。会心の一打は走者一掃の二塁打。この回一挙5点。前夜に続く打者一巡の猛攻でけりをつけた。

 対富山との今季の対戦成績は8勝7敗。しのぎを削り合ってきた両者が演じた最後の熱戦に、両チームのファンは惜しみない拍手を送った。

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