サッカーの北信越リーグ1部で優勝し、サポーターとハイタッチするサウルコス福井の選手たち=9月16日、福井県越前市の武生東運動公園陸上競技場

 9月16日のサッカー北信越リーグ1部最終節で2季連続の優勝を決めたサウルコス福井だが、チームは今年、運営母体のNPO法人が資金難に陥り、存続問題が浮上した。来季の見通しがはっきりしない中で選手らは「勝ち続けることがチームを残すことにつながる」との覚悟でプレーしてきた。また県サッカー協会などは新たな形でチームが再スタートを切れるよう模索を始めている。

 ⇒最終節、シナリオ通りの無失点

 チームを運営するNPO法人「福井にJリーグチームをつくる会」の資金難問題が明るみに出たのは6月末。解散の危機もあったが福井県サッカー協会が協力に乗り出し、最悪の事態は免れた。

 選手たちは冷静に受け止めるが、日本フットボールリーグ(JFL)昇格への思いを一層強くした。橋本真人主将は「僕たちはチームを上のカテゴリーに上げるために県外から集まった。JFLに上がらなければ存続は厳しくなるのは当たり前」と昇格が存続につながると信じて前を向く。

 望月一仁監督は「『絶対に負けるな』と伝えてきた」という。「結果を出せなければ誰も応援してくれない。プレーに気持ちが入り逆境の中で戦ってきたことは褒めたい」と口にした。

 存続に向けた動きは進んでいる。「福井国体に出場し、Jリーグを目指すチームを存続させたい」と支援に手を上げた県協会は支援金集めに協力。サウルコスの従来のスポンサーや協会登録チームなどに呼び掛けた結果、今季の活動資金は確保しつつある。つくる会事務局も今回の優勝を機に一層の支援も呼び掛けていく方向だ。

 来季以降については厳しい状態に変わりないが、水面下で話し合いを重ねている。県協会の西村昭治専務理事は「新しい体制になることは間違いない。運営母体を株式会社化する方向性も出ており、しっかり形にしたい」と青写真を描く。

 試合後、イレブンとともに優勝の喜びを分かち合ったサポーター。福井県鯖江市の会社員堀口和紀さん(28)は「財政状況が厳しいのは分かっていたこと」と淡々とした様子。それでも「カテゴリーが上がるとファンやスポンサーの関心度も上がり、収益増にもつながるはず」と期待感を示す。来季もピッチで活躍する姿をイメージし、選手たちを鼓舞し続ける思いを強くしている。

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