隈研吾氏とスノーピークがコラボした「住箱」。9月に花卉小売り店舗として開業する=8月1日、福井県越前市小松2丁目

 世界的な建築家の隈研吾氏が設計し、キャンプ用品大手のスノーピーク(新潟県三条市)が製造販売する木製トレーラーハウス「住箱(じゅうばこ)」が8月1日、福井県越前市街地に登場した。今秋から花卉(かき)小売りを展開する計画の「れんてん」(同市京町3丁目、小杉亮二代表)が、デザイン性に優れるヒノキ合板の住箱を店舗として採用する。9月2日の新規開業を予定している。

 スノーピークによると、住箱は昨春以降、全国で約50台を販売している。手軽で豪華にキャンプを楽しめて近年人気の「グランピング」施設やリゾートホテルでの採用が多いほか、愛知県の商業施設では2週間単位で店舗を入れ替えるチャレンジショップとしても活用されている。北陸での販売は今回が第1号で、住箱で花店を展開する事例は全国で初めてという。

 30歳の小杉代表は、花店「LANTEN by flower」の開業に合わせて5月に会社を立ち上げた。「身の丈に合った、コンパクトな店舗物件」を探したが、見つからなかったという。2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場のデザインを手掛けた隈氏の設計で話題の住箱を知り、コスト面も考慮して採用を決めた。

 この日は製造元の愛知県から住箱がけん引され、スノーピークのスタッフ立ち会いのもと、店舗所在地に設置された。木の温かさを感じるスタイリッシュなデザインで、幅約6メートル、奥行き約2・4メートル、高さ約3メートル。床面積は約11平方メートルで、大口径の窓が二つある。価格は350万円。

 新店舗では屋内インテリア向け観葉植物を中心に、生花も取り扱う計画。小杉代表は「若者を中心に花卉の消費は減少しているが、一定程度の市場はある。普段の生活で花を育て、楽しめるよう、いろいろな仕掛けを考えたい」と意気込む。店舗前にはテラスなどを設け、子どもたちを集めたワークショップなども構想にあるという。

 「トレーラーハウスを木で造ることで、住まいと自然との関係を取り戻す」(隈氏)とのコンセプトのもと、隈氏とスノーピークがコラボした住箱を前に、小杉代表は「ほど良い狭さにひかれた。見るからに存在感があり、皆さんに興味を持ってもらえると思う。気軽に足を運んでもらえる空間にしたい」と話している。

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