若年者ものづくり競技大会に向け、自動車整備の訓練に励む田原さん=7月24日、福井県福井市林藤島町の県立福井産業技術専門学院

 全国の高校生や職業訓練学校生がものづくりの技能を競う「若年者ものづくり競技大会」に、福井県立福井産業技術専門学院自動車整備科2年の田原実波さん(19)=坂井市=が県内の女性で初めて出場する。兄にあこがれて志した自動車整備士への道。8月2日に石川県小松市で開かれる大会の実技試験では「男性に負けずに自分の実力を発揮したい」と意気込んでいる。

 自動車整備士を目指すきっかけは丸岡高2年のとき。故障した母の車を前に、音を聞いただけで原因を突き止めた自動車整備士の兄の姿を見て「かっこいい」と後を追った。同学院の実習や座学で熱心さが認められ、20歳以下を対象にした第13回若年者ものづくり競技大会の自動車整備部門県代表に学院長から推薦された。

 きゃしゃな体形だが「女だからって特別扱いを受けるのは嫌」。ブレーキ組み立てなど力仕事を伴う実習では、周りの男子学生から手伝われる場面もあり、その都度悔しい思いをしてきた。それでも体力を付けながら、整備士の知識や技能を習得し、県内に店舗展開する自動車会社への就職内定を勝ち取った。

 自動車整備部門には計24人が出場。▽エンジン分解点検▽トランスミッション分解組み立て▽ブレーキ点検整備―など六つの課題を各35分でこなす実技試験に臨み、点検結果から故障箇所を見つけ出す能力や作業の流れを採点される。田原さんは学院で初めての同大会出場者でもあり、職員の後押しも受けながら、つなぎ姿で毎日7時間の訓練に汗を流している。

 「緊張せず落ち着いて、練習したことをちゃんとこなしたい」と田原さん。「会場では見た目で、きっとへなちょこだと思われる。そんな周りを驚かせるぐらいに頑張りたい」。優しい笑顔の奥から、持ち前の負けず嫌いな性格をのぞかせた。

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