イタリア人シェフが調理したジビエ料理や地元の郷土料理を味わう参加者=14日、福井県大野市朝日前坂の前坂キャンプ場

 福井県内産ジビエ(野生鳥獣肉)の消費拡大を目的に、公募チームがイノシシやシカの肉と大野産の野菜を使ったオリジナル料理で競うイベントが14日、福井県大野市朝日前坂の前坂キャンプ場で開かれた。ゲストのイタリア人シェフも本場のジビエ料理を振る舞い、参加者は秋風の中で多彩なジビエの味を楽しんだ。

 イベント「ジビエワールド 前坂クックオフ2014」は、同キャンプ場の巣守和義社長と国際交流サークル「インターナショナルクラブ」(福井市)の山下善久代表が、ジビエを過疎に悩む大野市和泉地区の新たな産業にするきっかけにしたいと発案。食をテーマにしたまちづくりに取り組む本紙企画班に連携を呼び掛け、県内地域の食の魅力を発信するイベント「ふくいフードキャラバン」の第4弾として企画した。

 県内の10チーム36人が参加。イノシシ、シカいずれかの肉1キロを1時間半の制限時間内にアウトドアで調理した。味付けや調理法に工夫を凝らしたグリル料理や煮込み料理が並び、互いに試食して交流を楽しんだ。

 料理の審査員を務めた福井市文京1丁目のイタリアレストラン「カシーナ」の総料理長、シルバーノ・マスッティさん(47)も4品を披露。イノシシの煮込み料理にトウモロコシの粉を使ったイタリアの家庭料理を添えたり、シカ肉にブルーベリーソースを合わせたりとプロの技が光った。

 会場のテーブルは、料理家の道廣喜子さん(38)=永平寺町、久保田桐子さん(38)=鯖江市=がコーディネート。多数のガラスの器にローリエの葉を飾り付け、屋外に洗練された食の空間を作り出した。地元の和泉地区婦人会の皆さんは、特産のマイタケやスイートコーン、山菜を使った郷土料理でもてなした。

 福井の食材を使ってジビエをいかにおいしくするかを一番に考えたというシルバーノさん。「福井の食材とジビエ料理はすごく相性がいい。それだけに、行政が消費を促している割にはジビエが家庭に流通する仕組みがないのが残念」と語った。

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