NPO法人や社会福祉法人の会計業務支援を専門で行う福井県内初のNPO法人「みんなのサポート」(福井市)が近く発足する。中小規模の法人の多くは専門知識を持たず、必要な会計処理に多くの時間や労力を割いているのが実情。理事長の芹川昌巳さん(45)=同市高柳3丁目=は「せっかく社会貢献に取り組もうとしている人たちが、本業に専念できるようにしたい」としている。

 越前市の会計事務所に勤務していた芹川さんが独立を考えたのは、身体障害がある5歳下の弟が利用していた通所施設の経理支援を担当したのがきっかけ。社会福祉法人の担当者が専門ではない会計処理に追われている現状に触れ、「同じような法人を何とかして助けたい」と思った。19年勤めた事務所を昨夏に退職し、2月に県からNPO法人の認証を取得した。

 法人の会計処理は、複式簿記の会計ソフトを使いこなせれば、財産や損益の状態を容易に把握できる。これに対し会計の専門職を持たない法人では、伝票に記入してから表計算ソフトで収支を入力しており、余計な労力を強いられるケースが目立つという。

 NPO法人は、収益や費用を科目ごとにまとめる活動計算書や貸借対照表を年度ごとに県に提出することが、NPO法で規定されている。だが県のふくい県民活動・ボランティアセンターによると、事業年度終了から3カ月以内の提出期限を守れない法人が全体の3割を超えている。

 「みんなのサポート」はこうした法人を対象に、効率的に会計事務をこなすための指導、各種報告書の作成の代行などをする。料金は応相談。県内でNPO法人の会計業務を支援する専門団体はこれまでなく、同センターは「しっかり活動していても、事務まで手が回らないNPO法人がほとんど。需要はかなりある」と期待を寄せている。

 芹川さんは「NPO法人の多くは経営状態を把握しないまま活動している。慈善的イメージがあるかもしれないが、事業を継続して目的を遂げるには最低限の収益が必要」とし、経営面のアドバイスにも力を入れていく。

 拠点は、福井市中央1丁目のコワーキングスペース「sankaku」に置く。問い合わせはみんなのサポート=電話090(2129)4456。

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