47歳男性です。4年ほど前の健康診断の問診で、出べそを指摘され、手術を勧められました。生まれつきで、へそが特に出ているわけではありませんが、正面からは丸く見えます。入院が必要とのことですが、どのような手術なのでしょうか。力むと飛び出したりするのでしょうか。また、下痢をしやすいのと関係があるのでしょうか、教えてください。(福井市)

 【お答えします】峯岸芳樹・福井大医学部形成外科助教

 ■成長、体重で形が変化

 へその形態は人それぞれで個人差があり、縦長であったり、広かったり、浅かったりします。出べそも一つの個性と言えるかと思います。いわゆる出べそですが医学的には腸が飛び出す出口(ヘルニア門)があるものを臍(さい)ヘルニア、腸が脱出しないものを臍(さい)突出症と言います。ここではわかりやすいように両方とも「出べそ」と表現します。

 へそは胎児期に、お母さんから赤ちゃんへと栄養や酸素を供給していた管の痕跡です。赤ちゃんは生まれた後、へその緒が脱落しますが、その際に見られる出べそは、時間の経過や圧迫矯正により改善していきます。

 しかし幼児期以降にも残っている場合は、成長してもへそが引っ込むことは少ないです。成長や体重の増減でへその形態は変化していきます。出べそがあっても、へその周りの脂肪が分厚くなることで相対的に引っ込み、治ったかのように見えることもあります。

 反対に、へこんだへそが妊娠でおなかが大きくなり腹圧が上昇することで、出べそになることがあります。また肝硬変などにより腹水がたまることでも出べそになります。年を取ってから現れた出べそは病気が原因となっている可能性がありますので注意が必要です。

 ■手術で対応、形成外科受診を

 治療は手術になります。さまざまな手術法がありますが、基本的にへその中や縁を切ることで、手術痕が隠れるようにします。臍ヘルニアの場合には腸管が脱出しないようにヘルニア門を縫合して閉じておきます。へその形態での悩みは形成外科を受診して、気軽に相談してください。

 臍ヘルニアは身体の構造上の問題ですので、下痢を伴うことはありません。下痢が続くようでしたら病気が隠れている可能性もありますので消化器内科を受診してください。

 へそはおなかの目につく場所にありますが、意外にしっかりと見たことがない方も多いかと思います。へその中にあかがたまって塊になってしまっている方が結構おられます。雑菌にとっては快適なすみかとなりますので、入浴の際には毎日とは言わずとも1週間に一度はへその内部も洗ってください。

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