「これからビル」3階で壁を塗装する参加者=18日、福井市中央1丁目

 「さあ、みんなで思う存分塗りましょう」。大工の五十嵐亮さん(38)=越前町=の号令で始まった18日の塗装まつり。「これからビル」3階の塗装作業を、プロに教わりながらみんなで体験しようという試みだ。

 コンクリートの壁は境目を養生し、シーラーと呼ばれる下地剤を施した後、ペンキで塗装する。出入り自由で参加者を募ると、一日を通して学生や親子連れら約20人が来てくれた。大勢で協力して一つの作業をするのは、やっぱり楽しい。

 かわいいサロペット姿で参加したのは、福井大工学部4年の椿翠さん(21)。富山県黒部市の築150年以上の実家に「家族で手入れしながら住み続けたい」と、DIY(ドゥ・イット・ユアセルフ=日曜大工)を学びにきた。職人からローラーの使い方をマスターし、「今後に生かせそう」とにっこり。

 公務員の金子明裕さん(55)はDIY経験者。「福井市に住んでいるからには、自分のできる範囲で活性化に協力したかった」。ありがたい言葉。こんな出会いもイベントならでは。

 薄汚れた壁を、白一色に塗り替えていくのはすごく気持ちがよくて、みんなが夢中になった。「次はどこを塗りましょうか」と積極的な参加者のおかげで、作業は予定より早く終了した。

 最後に室内を見渡すと、随分と明るい印象に。気付けば、ひじや髪にもペンキの跡が付いていた。達成感に浸っていると、参加者の一人が汗をぬぐいながら一言。「駅前に自分の場所ができた気分。また来たい」。これからビルを通じて人とまちの接点が生まれたような気がした。

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 「まちづくり記者 セルフリノベ日記」は、DIYの作業過程を不定期でお届けします。フェイスブックでも公開しています。(細川善弘)

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