46歳の息子は、花粉の季節になると、アレルギーで鼻づまりがひどく、息をするのがつらそうです。地元の医院で吸入処置を受けていますが、症状はあまり変わりません。他に良い治療法があれば教えてください。(大野市、女性)

 花粉症は空気中に飛散した植物の花粉が体に接して起こるアレルギー反応です。本来、体にとって有害な物質から身を守るための免疫反応ですが、花粉以外にもほこりや昆虫、動物の毛といったさまざまなものが原因になります。症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが一般的ですが、のどのいがいが感や皮膚のかゆみ、頭痛、微熱などがみられる場合もあります。

 春は主にスギ花粉が原因となります。高度成長期に盛んにスギが植林されたため、現在では国民の約3人に1人がスギ花粉症といわれています。

 対策として、花粉の回避(マスクや眼鏡の着用、鼻や目の周りにワセリンを塗る、花粉情報の活用など)や、内服薬、点鼻薬といったさまざまな抗アレルギー薬があり、症状や生活スタイルに合わせて使えます。また、鼻づまりの症状が強く薬では効果がない場合は手術することもあります。

 体質の改善を目的とした免疫療法もあります。アレルギーの原因となる成分を徐々に量を増やしながら注射していく治療法で、アレルギー反応を起こしにくくします。60~70%の患者さんに効果があるといわれていますが、長期に注射が必要なことや、ごくまれにアナフィラキシーショックなどの重い副作用を起こすこともあり、あまり行われていません。

 免疫療法の問題を解決する新しい治療法として、昨年11月からスギ舌下免疫療法が保険適応になりました。スギ花粉のエキスを舌の下に入れ、2分間たってから飲み込むもので、従来の注射と同様にスギ花粉成分を徐々に増やしていきます。

 初回以外は家でスギ花粉成分を入れますが、現時点では2週間に1回程度の通院が必要で、少なくとも2~3年繰り返します。注射と同じ程度の効果が期待でき、注射による痛みがないことや通院期間が短いことに加え、重い副作用が少ないことが特徴です。

 対象は12歳以上で、治療開始時に妊娠している人や、重い全身疾患がある人は受けられません。また、対象の見極め、副作用に対する的確な処置が必要なため、治療する資格を持った医師しか行えないなどの制約はあります。

 花粉症でお困りの場合は、舌下免疫療法を含め自分に合った治療法を医療機関に相談して選ぶとよいと思います。

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