数年前から、しゃっくりに悩んでいます。頻度はそれほど多くありませんが、一度出ると数時間続くこともあります。息を止めたり、水をゆっくり飲んだりしますが、なかなか止まりません。ひどいと体全体がけいれんしたようになります。予防法や生活の注意点を教えてください。(福井市、46歳男性)

【お答えします】清水良憲・県済生会病院耳鼻咽喉科主任部長代行

 しゃっくりとは、腹部の横隔膜という呼吸のときに上下する膜がけいれんして生じる現象です。体の自然な現象で、どなたでも経験があると思います。特に病気でなくても、生理現象として起こるものです。しゃっくりの原因として日常で避けるべき生活習慣には、早食い、大食い、飲酒、喫煙などが挙げられます。

 中には病気が原因でしゃっくりが起こりやすい、ずっと続くといった方がいます。具体的には、横隔膜に炎症を起こす腹部の炎症、腎臓病、脳腫瘍でも起こる場合があるといわれています。海外の話ですが、何年もしゃっくりが止まらなかったという脳腫瘍の例があったようです。

 明らかにしゃっくりの頻度が多く、持続時間が長い場合には、これらの病気がないか、一度病院で相談してもいいでしょう。

 病気がない場合でも、しゃっくりに難渋する方がいると思います。自宅でできる対処法として、横隔膜をコントロールする迷走神経を刺激する方法があります。具体的には、水を飲む、舌を引っ張る、耳の穴を刺激するといった行為で迷走神経を刺激します。

漢方薬が有効 副作用には注意を

 難治性のしゃっくりに対する治療薬もいくつかあります。古典的には、柿のへたを煎じた漢方薬が知られています。その他、胃の運動をよくするために、メトクロプラミドという胃薬を内服もしくは注射するといった治療があります。

 近年、しゃっくりには漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が有効であることが知られており、多くの医療機関で処方される傾向にあります。芍薬甘草湯には、けいれんを抑える作用があるため有効であると考えられます。

 ただし、むくみや、血液中の電解質の一つであるカリウムが少なくなって体に力が入らないといった副作用が生じることが比較的多く、内服する場合は医療機関と相談の上、副作用がないか定期的にチェックすることが望ましいと考えます。

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