2年ほど前から、左耳の後ろが時々かゆくなり、首筋の辺りがチクチク痛みます。帯状疱疹(ほうしん)の可能性があると言われましたが、湿疹などはできていません。痛みはそれほどひどくありませんが、かゆみがストレスになっています。(若狭町、75歳女性)

 【お答えします】光戸勇・福井県立病院皮膚科主任医長

 ■帯状疱疹後神経痛か

 まず、2年ほど前から左耳の後ろが時々かゆくなることから、湿疹あるいは皮膚炎が最も考えられます。首筋の辺りの痛みに帯状疱疹の可能性があるとすると、耳の後ろのかゆみも帯状疱疹と関連していることも考えられます。帯状疱疹ではかゆみを含め、しびれや重い感じなど、さまざまな神経症状が出てくることがあるからです。

 帯状疱疹の原因は、水痘帯状疱疹ウイルスです。子どものころ、水痘にかかった時に体内に侵入したウイルスは、神経節の神経細胞に潜伏し、無症状のまま長期間経過します。加齢や疲労、ストレスなどによる免疫機能の低下を契機に、ウイルスが再活性化し、神経を伝わってその神経が関係する部位の皮膚に水疱が多発します。腹部では、水疱が帯をしたように現れることから、帯状疱疹の病名が付いています。

 症状が2年前からとすると、現在の痛みは帯状疱疹後神経痛です。水疱などの症状は2年前の初期のころに出ているはずですが、帯状疱疹では水疱などの皮膚症状と痛みやかゆみなどの神経症状の出る時期が少しずれます。通常は痛みが先に出て、数日から1週間遅れて水疱が出てきます。

 また、水疱が少ししか出ない場合と全身にたくさん出る場合があります。水疱が少なければ、気づかずに痛みだけが残る可能性もあります。

 ■症状や部位で診療科は異なる

 受診する診療科は、帯状疱疹だとしても、どのような症状が、どの部位に、いつから出ているのかで異なります。目は眼科、耳は耳鼻咽喉科、脳炎や髄膜炎が起こる場合は神経内科になります。帯状疱疹後神経痛でも激しい痛みが続くことがあり、痛みのコントロールのためペインクリニック・麻酔科で治療する必要がある場合もあります。

 帯状疱疹を主に治療しているのは皮膚科ですが、ご相談のように痛みがあって帯状疱疹の可能性があると言われたのであれば、受診した医療機関の指示に従ってください。

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