1年ほど前、左足の裏にブロックの角が当たり、歩くと土踏まずの辺りがジンジン、ビリビリ、チクチクと痛みます。整形外科を受診したところ、1週間注射を打って、湿布とマッサージをするように言われました。今も症状が続き、小指からかかとまで横側が痛み、歩くのが大変です。(坂井市、67歳女性)

 【お答えします】水野勝則・福井総合病院整形外科部長

 ■神経障害性疼痛の可能性

 「歩くと土踏まずの辺りがジンジン、ビリビリ、チクチクと痛む」とのことで、さぞお困りだと思います。この「ジンジン」「ビリビリ」「チクチク」と表現される痛みは、「神経障害性疼痛(とうつう)」の可能性が高いと考えます。

 神経障害性疼痛は、神経の損傷や圧迫、代謝異常、腫瘍などによって、神経系が興奮して痛みが発生し、脳に伝えられるというものです。今回のケースでは、「左足の裏にブロックの角が当たった」とのことですので、足の裏にある「足底神経」が直接ダメージを受けた可能性があります。

 また、傷ができたときに異物が入って神経を圧迫したり、もともと腫瘍などで圧迫されていたところに衝撃が加わって症状が発生したりする場合もあります。

 ■神経伝導速度やMRIの検査を

 ただ、最後の「小指からかかとまで横側が痛む」という症状は、足底神経の症状としては合いません。外くるぶしの後ろから足の外側、足の小指にかけては、「腓腹(ひふく)神経」があります。この神経は皮膚のすぐ下にあり、靴などの圧迫でダメージを受けやすいです。

 ここからは想像になりますが、土踏まずが痛いため、そこをかばうあまり足の外側の負担が増え、腓腹神経が圧迫されて起こった症状ではないでしょうか。

 神経のダメージの程度は、「神経伝導速度」を測ると分かります。もともと糖尿病がある方は、「糖尿病性神経障害」で速度が低下している場合があるので、左右の比較が大切です。また、異物や腫瘍の有無を調べるにはMRI(磁気共鳴画像装置)が有用です。

 治療としては、まず神経障害性疼痛に推奨されているプレガバリンまたは三環系抗うつ薬のいずれかの内服をお勧めします。神経ブロックも効果が期待できます。また、MRIで明らかな圧迫の原因がある場合には、手術で原因を取り除くことが有効です。一度、神経伝導速度やMRIなどの詳しい検査を受けることをお勧めします。

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