空き店舗を会場に開かれたリノベーションの勉強会。フードキャラバンを生かした店づくりの構想を発表した=10月18日、福井市中央1丁目のガレリア元町商店街

 「リノベーションの具体例を示して、みんなで意見交換できたらいいね」

 福井木守(きまも)り舎(しゃ)メンバーの中から、リノベーション(新たな用途を前提にした建物改修)をテーマにした勉強会の企画が持ち上がった。これから始めるリノベーションのまちづくりへ、一般の人の参加を呼び掛けようというもくろみだ。

 この場で、木守り舎として手掛ける食の拠点づくりの構想を披露することになった。とはいえ、中身は何も決めていない。先日下見したあの空き店舗を活用するとして、さて…?

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 福井新聞まちづくり企画班には、高島記者と土生記者が中心となって作り上げてきた独自のコンテンツがある。県内各地を巡る野外レストラン「ふくいフードキャラバン」だ。

 その地域ならではの料理や食べ方を、土地柄に合った空間演出とともに楽しむイベントで、若い世代の人たちからを中心に好評を頂いた。この取り組みの延長線上に常設店のコンセプトを固められないか。

 改修費用の相場を調べ、事業案を立ててみた。木守り舎メンバーに提案すると「うん、いいんじゃない」。

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 10月18日。企画班は、JR福井駅西口の各商店街が開いた食のイベントに、フードキャラバンをテーマに出店。空き店舗を活用した特設会場で、過去4カ所の開催地域から集めた料理のランチを完売し、常設店づくりへの小さな足がかりを得た。

 木守り舎メンバーが発案した勉強会「リノベーション・トーク」は、初日の営業を終えたその特設会場で開いた。ゲストは、東京でリノベーションを手掛ける不動産業の石田竜一さん(福井市出身)と、東京R不動産の荒川公良さん(坂井市出身)。業界の第一線で活躍する2人の講義が、まちづくりに関わる若者ら約40人を引きつけた。

 最後に発表の順番が回ってきた。フードキャラバンの取り組みに始まり、フロアごとの活用方法、初期投資、収支見込み…。資料を片手に、プロジェクターを使い構想を説明した。

 「いいですね。ぜひやりましょうよ」。終了後、ニットキャップの女性参加者が声を掛けてくれた。が、専門家の目は甘くない。荒川さんは「うーん、まだまだですね。フードキャラバンはすごくいいと思います。でも、まず…」。貴重な助言。いくつか指摘されたポイントを、一つずつ頭の中に刻んだ。(細川善弘)

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