民間にできるまちづくりを模索する福井新聞の連載「まちづくりのはじめ方」企画班は、福井市の商店街有志らとともに13日、まちづくり会社「福井木守り舎(きまもりしゃ)」を設立します。借り手の見つからない空き店舗を、まちの活性化に役立つ用途に変えて改修、活用する「リノベーション」事業を展開し、福井県内各地の中心市街地にも応用できる仕組みづくりを目指します。

 本紙企画班は、福井県の大きな魅力である食や食文化の拠点づくりを掲げ、記者自らが行動しながら連載を続けてきました。この間に、民間主導でできるまちづくりの手法として、全国で注目を集めるリノベーションの効果に着目しました。

 一方、同様にリノベーションを福井市の中心市街地に取り入れようと、新会社の設立を計画していた人がいました。JR福井駅西口の各商店街でつくる福井駅前五商店街連合活性化協議会長の加藤幹夫さん(65)です。福井木守り舎は、この両者の意志が一致し、株式会社として設立に至りました。加藤さんが社長に就き、企画班代表の記者がほかの出資者とともに取締役に就任します。

 社名の「木守り」とは、カキやミカンなどの木に、翌年の実りを願い、実を一つ二つ取り残しておくこと。新会社の取り組みが永続するようにとの願いを込めています。

 主な業務内容は、空き店舗を新しい業態の店舗や住居・オフィスに改修して活用する事業を立案。オーナーから建物を賃借し、入居者をマッチングします。改修に必要な初期費用を負担し、入居者から受け取る賃料で投資分を回収していきます。

 手始めに、企画班が目指す食の拠点づくりに着手する予定です。得られた収益を次のリノベーション事業に再投資することで将来的にまちを元気にする仕組みを構築し、県内各地の中心市街地に広げていきたいと考えています。(細川善弘)

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