【若狭町でのフードキャラバン】飯ごう炊さんでのおにぎり作りで、瓜割の水を注ぐ子どもたち。「うまくたけるかな」=7月26日、福井県若狭町鳥浜の県立三方青年の家

【若狭町でのフードキャラバン】おいしそうに焼き上がったジビエの串焼き

【若狭町でのフードキャラバン】参加者の名前を添えた竹製スプーンとフォーク(中央)でおもてなし。三方湖に浮かぶヒシを飾り付け、涼感も演出=福井県若狭町鳥浜の縄文ロマンパークのあずまや

【越前町でのフードキャラバン】港に用意した大型のバーベキューコンロで豪快に海の幸を調理。イカたっぷりのパエリアに歓声が上がった=6月5日、福井県福井市茱崎町の茱崎漁港

【越前町でのフードキャラバン】越廼漁協の女性グループから地元ならではのイカの食べ方を教わる参加者。大根おろしで食べるイカ刺しは甘~い

【越前町でのフードキャラバン】越廼で水揚げされたスルメイカ

【鯖江市河田でのフードキャラバン】鯖江市河和田地区での初日は越前漆器の塗師(ぬし、右)から手ほどきを受けて漆塗りに挑戦。1週間後に自分だけの器が完成した=6月15日、吹く井県鯖江市西袋町

【鯖江市河田でのフードキャラバン】蔵に眠っていた古い漆器に、季節の草花を添えて伝承料理を盛りつけ。敷居の高かった伝統工芸がぐっと身近に=6月21日、福井県鯖江市上河内町のラポーゼかわだ

【鯖江市河田でのフードキャラバン】企画班仲間の福井テレビ・福田布貴子アナウンサーもお手伝い

 今年3月から本紙で連載している「まちづくりのはじめ方」の担当記者が、県内各地を巡って「ふくいフードキャラバン」を展開している。6月5日に福井市越廼地区、同15、21の両日に鯖江市河和田地区、そして7月26日に若狭町と、これまでに三つの地域を回り“おいしい福井”を発信してきた。その模様を写真でご紹介。

 記者によるレストランづくりに向け、各地の食材や食べ方をしっかり学ぼうというのが、キャラバンの目的。地域の人たちと一緒にイベントに仕立て、その地域ならではの魅力を互いに確かめ合いながら、県内外に発信もしていきたい、そんな思いで取り組んでいる。

 第1弾の越廼地区は越廼漁協とタッグを組み、旬のスルメイカにスポットを当てた。参加者は漁協の女性グループからイカの食べ方を学び、アワビやウニの養殖施設も見学。最後は漁港の岸壁におしゃれにしつらえたテーブルで越廼の海の幸を味わった。

 河和田地区では、ものづくりの若者グループ「TSUGI(ツギ)」と企画を練り上げた。初日に越前漆器の塗り体験や木彫りのスプーンを作るワークショップを開き、2日目にこの食器を使って地元女性グループ手作りの伝承料理を楽しむ趣向。「漆器の里」の伝統と若い感性が溶け合うイベントになった。

 若狭町では町職員や地元洋食店主、料理家らが“官民協働”で取り組んだ。海、山、里に加え三方湖の「湖の幸」をランチで提供。美方高生も給仕を担当し、将来調理師となるための実践体験を積んだ。福井梅のワークショップや酒蔵見学も行い、参加者は若狭町の食の魅力をさまざまな角度から満喫した。

 第4弾は9月14日、大野市朝日前坂の前坂キャンプ場を会場に県内産ジビエ(野生鳥獣肉)の消費拡大をテーマに開く。(高島健、土生仁巳)

【企画班ノート】 “次”は地元主導のイベントに

 若狭町で開いたフードキャラバンの後始末をしている最中、スタッフを務めてくれた地元の女性が「あー、終わっちゃった。何だか、さみしいね」とつぶやいた。“祭りの後”の感慨というだけでもなさそうで、一連のキャラバンを立ち上げてよかったと思った。

 越廼、河和田の様子は動画にしてインターネット上で公開している。若狭町版も近くアップする予定でいる。どの動画も、楽しげに食事をする参加者や、その地域の“空気感”をよく捉えていると自画自賛している。

 何度も書いているが、フードキャラバンのような企画は都会ではできない。自然とともに暮らしながら培ってきた知恵や技、それらをひっくるめた文化があってこそ可能なイベントだと、私たちは考えている。

 ある日、よそ者の記者がやってきて面倒なイベントを開く。地元の人にすれば迷惑な話かもしれない。けれど決して無駄でないのは、スタッフ女性のつぶやきや動画でも分かっていただけるのではないだろうか。“次”は、地元の底力を信じて地元主導で―。そのときはスタッフの一人として喜んで輪に加わりたい。(高島)

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