計画に当てはまる助成金があった。牧野さん(右)の助言をもらって申請書づくり=福井市のふくい県民活動・ボランティアセンター(成沙紀撮影)

 出身大学も学科も同じという縁を頼りに、福井県坂井市春江町のまちおこしグループ「春江大好きプロジェクト」代表の木川直美さん(57)を訪ねた。どうやって資金をやりくりしているのか、聞きたかった。「うちはお金がないから、助成金のアンテナは常に張ってるよ」

 年間を通して楽しめるバラ園を整備したときは、あるホームセンター(HC)の「緑資金」を活用した。採択されるためのポイントは「助成する側の趣旨に沿った企画書をまとめられるかどうか」。物品をそのHCで購入することも書き込んだそうだ。

 グループ発足以来、8年余りで得た助成金総額は約527万円。主婦感覚でやりくりできている。

 でも「やっぱりお金がないと大きなコトはできないよねえ~」。当初会費制をとっていたが、会員を増やさないと大きな事業はできない。イベントを有料にしたところで「福井は無料参加の催しが多く、お金を出す文化がない」。資金の確保は市民団体にとって共通の悩みのようだ。

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 県内には約240のNPO法人があるが、4割は年間収入が100万円に満たない―。

 市民活動を支援するNPO法人「コラボNPOふくい」の牧野安雄理事長(62)に相談すると、そんな実情を教えてくれた。「銀行も相手にしてくれないでしょ。助成金をどんどん申請しないと」

 まず県内の財団法人を訪ねたが、「設立1年以上の団体」との要件を満たせずにあえなく断念。ほかにも法人格が必要だったりと、間口は広いようで狭い。

 牧野さんに紹介されたサイトに頼るしかない。全国のあらゆる分野の助成金がずらっと100件以上。趣旨や募集時期が当てはまるのは?

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 中心市街地に関する活動を支援する「街なか再生助成金」。国土交通省が所管する公益財団法人の区画整理促進機構が運営し、任意団体でも申請できる。上限は100万円。5月末ごろに選考結果が通知され、約1カ月で交付。これなら準備資金に使える。

 団体の概要、事業スケジュール、予算書…。計8枚の申請書を仕上げるのに、かなり骨を折った。「控えめな表現は損」「ライバルとの違いを明確に」。牧野さんの助言で再度手直し。

 事務局に聞くと、例年の申請は25件ほどで、うち採択は4、5件。つまり採択率は2割程度だ。慣れている牧野さんでさえ「3~4割バッター」。高い競争倍率が、資金に悩む団体の多さを物語る。

 願いを込めて郵送した申請書。そろそろ結果が出るころだ。

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