右手が常にしびれている状態になっています。特に親指、人さし指、中指がひどく、同じような時期から肩こりも強くなってきました。ろれつが回らない、右半身が全てしびれているといった症状はありませんが、頭の病気ではないかと気になります。(福井市、46歳女性)

【お答えします】高嶋理・福井赤十字病院リハビリテーション科部長

末梢神経系異常の可能性

 手のしびれを初発とする疾患は多数あります。46歳の女性で、しびれが親指から中指にかけて強く、また肩こりなどの肩甲帯周囲の症状もあることから、脊髄から手指に至るまでの末梢(まっしょう)神経系の異常を最初に疑います。そのような異常を来す疾患を主に担当しているのは整形外科ですので、まずは整形外科を受診することをお勧めします。

 現在の症状から考えられる整形外科の疾患で可能性の高いものとして、頸椎(けいつい)症性神経根症(骨の変形などにより、首の神経が圧迫される病気)や、手根管症候群(手首の靭帯(じんたい)で正中神経が圧迫される病気)などが挙げられます。

 実際の診察では、まず患者さんから話を聞き、過去の病歴、発症してからの推移、症状の日中の変化などを確認していきます。

 次に理学所見(筋力低下の有無、知覚障害の有無やその範囲、反射、各種疾患特有の誘発テストなど)を確認し、エックス線やMRI(磁気共鳴画像装置)などの画像検査、神経伝道速度検査といった生理学的検査を追加し、診断していきます。

脳神経外科、神経内科で精査

 手のしびれが出現する疾患は末梢神経系の異常だけでなく、脳梗塞などの脳血管障害や上肢の血流障害、何らかの腫瘍性病変などの可能性があります。診察や検査で診断がつかない場合には、追加検査や他科の医師に相談などを行い、診断に至るようにします。

 このように可能性の高い疾患から調べていくのが一般的ですが、ろれつが回らない、右半身全てがしびれているといった症状がないからといって、脳血管障害は否定できません。

 しびれや肩こりの症状だけであれば整形外科的にはまだ軽症と思われますので、生命に関わる脳血管障害がとにかく心配であれば、まず脳神経外科もしくは神経内科を受診し、先に精査を受けた上で問題がなければ整形外科を受診するという考え方でもいいかもしれません。

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