2011年ごろから、夜寝床に入ると足先がほてり、むずむずしてじっとしていられず、足を動かさずにはいられません。「むずむず脚症候群」という病気があると聞きましたが、どんな病気か、原因や治療法を教えてください。(福井市、87歳男性)

【お答えします】林浩嗣・県済生会病院神経内科医長

睡眠障害で日常生活に支障も !

 2年前から、夜に足先がほてり、むずむずして足を動かさずにいられないということですね。ずいぶんお悩みのことと思います。

 ご質問の「むずむず脚症候群」についてお答えします。むずむず脚症候群とは、夕方から夜にかけて脚に不快感が起こり、脚を動かしたいという強い欲求が現れる病気です。この不快感は「むずむずする」「虫がはっている」「ピクピクする」「ほてる」「痛い」「かゆい」「ピリピリする」「かきむしりたい」「電流が流れている感じ」など、さまざまな言葉で表現されます。

 ▽脚を動かしたいという強い欲求がある▽じっとしているときに症状が出る▽脚を動かすと症状が軽減する▽夕方から夜にかけて症状が出る-といった症状に当てはまる場合は、「むずむず脚症候群」の可能性があります。夜にかけて症状が現れ、睡眠障害を起こし、日常生活に支障を来すことがあります。

 むずむず脚症候群がなぜ発症するのかという仕組みは明らかにはなっていませんが、脳内の神経伝達物質の一つであるドーパミンの機能障害や鉄が関与しているといわれています。また、日本人の2~5%の方にみられ、年齢とともに多くなり、60~70歳代がピークとされています。

薬物治療などで症状を最小限に !

 特定の原因がはっきりしない一次性と、他の病気や薬などが原因で起こる二次性に分けられます。

 むずむず脚症候群自体は命に関わる重大な病気ではありませんが、二次性の原因となる病気として、慢性腎不全、鉄欠乏性貧血、うっ血性心不全、パーキンソン病、脊髄疾患、ビタミン欠乏、胃の切除後、関節リウマチ、末梢(まっしょう)神経障害などが挙げられます。また、妊娠中や薬剤(抗うつ薬、抗精神病薬)でもみられます。

 むずむず脚症候群の治療の目的は、症状を最小限に抑え、睡眠や日中の活動への悪影響を軽減し、生活の質を向上させることです。

 二次性の場合、原因となる病気の治療が重要です。症状を引き起こしやすい薬物を服用している患者さんには、薬物の中止や減量、変更を検討します。また、一次性の場合は、生活指導などの非薬物療法、ドーパミン受容体作動薬(ドパミンアゴニスト)などを使った薬物療法を行います。

 むずむず脚症候群ではないかと思い当たるところがあれば、ぜひ神経内科専門医のいる施設を受診されることをお勧めします。

 本欄で健康についての質問を希望される方は、住所、氏名、年齢、電話番号、自覚症状を詳しく書いて、〒910-8552(住所不要)、福井新聞社文化生活部「ドクター相談室」係へ。採用した質問は、紙上匿名で掲載します。

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