数年来、いびきで悩んでいます。家族によると、かなりひどいようで、起きた後はのどが痛み、声が出にくくなっています。友人と旅行に行った時など、気になって夜中に目が覚めます。枕を工夫し、横を向いて寝るようにもしていますが、あまり効果がなく一向に治りません。何が原因なのでしょうか。(福井市、60歳女性)

 【お答えします】 阿部 哲也福井総合病院内科医長

! 鼻やへんとうなどの状態を調べる

 ご質問の内容から、就寝中に上気道(鼻や咽頭)が何らかの原因でふさがり続けることによって「いびき」をかき、さらに呼吸の困難感から口呼吸となり口の中が乾いて、のどの痛みや声の出にくさを感じる、と思われます。

 まず、「いびき」に関してですが、基本的には睡眠中に上気道が狭くなり、空気が通る時に周囲の組織が振動して音が鳴るものです。肥満、あごが小さい、へんとうが大きい、鼻づまりがある場合に、いびきをかきやすいようです。

 とはいっても原因は人それぞれ異なりますし、複数の原因が重なり合って、いびきをかいている場合もあります。当然、原因を突き止める事が重要なので、まずは、近くの耳鼻咽喉科を受診し鼻、へんとうなど、上気道の状態を確認される方が良いでしょう。

! 睡眠時無呼吸症候群の可能性も

 次にご友人との旅行の時に目が覚めるとの事ですが、これはご旅行の時だけですか? ひょっとしたら家で寝ている時も同じような事があるのではないでしょうか?

 そのような場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が停止または低呼吸になり、血液の酸素濃度の低下などを引き起こして、血圧上昇や不整脈、動脈硬化の促進につながる病気です。

 閉塞(へいそく)性、中枢性、二つが合わさった混合性の三つに分類され、特に閉塞性はのど(上気道)がふさがることから起こります。夜中に目が覚めることが多く、熟睡感が得られないため、朝起きた時に頭が重く、昼間も眠気が強く、集中力がなくなります。当然日中の眠気が原因で交通事故につながる場合も多く、そのような事例が多数報告されています。

! 睡眠ポリグラフで検査

 睡眠時無呼吸症候群かどうかを調べるために、睡眠ポリグラフ(ポリソムノグラフ)という検査を行います。これは睡眠時無呼吸症候群の診断と治療方針の決定、治療効果の確認などにおいて重要な検査です。まず、ご家族やご友人に寝ている間に呼吸が止まることがあるかどうかをお聞きになり、もしそのような症状があれば、睡眠時無呼吸外来のある病院を受診し、検査を受けられることをお勧めします。

 治療として最も一般的なのがCPAP(持続陽圧呼吸)と呼ばれるホースやマスクから空気を気道に送り、常に圧力をかけて気道がふさがらないようにする方法です。

 他にも手術やマウスピースといった方法もありますが、いずれにせよ診断がついてからの治療となりますので、専門外来の受診をお勧めします。

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