保護動物と、引き取りたい人が“お見合い”する「ふれあいルーム」=福井県動物管理指導センター

 ペットブームの陰で捨てられる犬猫が後を絶たない中、福井県動物管理指導センター(福井市徳尾町)が4月23日から業務を開始した。飼育放棄の一因として批判の声もある大量繁殖場「子犬工場(パピーミル)」があると告発があった福井は、全国の動物愛好家から注目されている。引き取った犬猫の検査・治療室など県の施設としては初めてとなる数々の設備を持つ同センターの開業で「犬猫の譲渡推進」が期待され、命をつなぐ動物が増えそうだ。

 人懐こく、ごろんと転がる猫。頭の後ろやしっぽの付け根をそっとなでると、ゴロゴロとのどを鳴らし始めた。「ふれあいルーム」では、保護する動物と、受け入れを希望する人で“お見合い”してもらう。さらに飼い主としての心積もりや、家族が受け入れに同意しているかなどを職員と話し合う。「1度捨てられた子が、2度と見放されることのないようにしなければならない」と獣医師でもある高原悠・企画主査は話す。

 同センターは県内6カ所の健康福祉センターが行っていた犬猫の保護や引き取り業務を集約。従来は同じ部屋で保護していた犬、猫それぞれの飼養管理室を備え、空調設備を整えて長期間の収容が可能になった。約300平方メートルある運動場「ドッグラン」を備え、収容した犬に適度な運動をさせられる。

 感染症がないかなどを調べたり、不妊去勢手術やマイクロチップ挿入したりする「検査・治療室」を新設。トリミング室では有資格者が動物の身だしなみを整え、譲渡成立が増えるようにする。吉田靖センター長は「譲渡が促進されれば、保護した犬猫を死なせることも減るだろう。新しいパートナーを見つけて幸せになってほしい」とする。

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