小学6年生の娘が、春先から頭がひどくかゆくなりました。もともと汗かき、脂性で夕方には頭皮がにおいます。シャンプーをいろいろ変えてみましたが治まらず、にきびのようなぶつぶつが両耳から頭頂部まで広くできています。皮膚科で診てもらうと、自分の脂で湿疹が出ていると言われました。もらった薬を1日2回塗っていますが、かゆみも湿疹も治まりません。思春期のにきびのように、ある程度の時期にならないと治らないのでしょうか。(鯖江市、女性)

【お答えします】 西川美都子 福井総合クリニック皮膚科医長

! 長く続く脂漏性皮膚炎か

 頭皮のかゆみと皮疹(ひしん)が治らないとのご相談ですね。
 頭部にかゆみや皮疹が出る場合は、接触皮膚炎や脂漏性(しろうせい)皮膚炎、尋常性乾癬(かんせん)、白癬(はくせん)などの疾患が考えられます。
 これらの疾患の中で、皮脂の分泌に関与して起きる疾患が脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎は、顔や頭、わき、またといった、皮脂の分泌が多い部位に起こります。フケやかさぶた、かゆみを伴って、赤みが出ます。
 脂漏性皮膚炎は、乳児に起きるものと成人に起きるものがあります。乳児の場合は、一時的に乳児期の皮脂の分泌が増える期間に一致して症状が出ますが、生後半年ごろまでに改善します。成人に起きるものは、思春期以降に出て、長期にわたることが多いです。

! 頭皮の洗い方やリンスに注意

 脂漏性皮膚炎の原因は、皮脂成分の異常や、ビタミンの不足、マラセチア(真菌)の増殖、免疫の異常など、さまざまなことが関係しているといわれています。また、ストレスや睡眠不足、季節(秋~冬)などによって悪化することがあります。
 マラセチアというのは皮膚の常在菌で、正常な人の皮膚にもありますが、脂漏性皮膚炎の場合には増殖していることが多いです。
 治療は、このマラセチアの増殖を抑えるために、抗真菌剤を外用したり、抗真菌剤(ミコナゾール硝酸塩)入りのシャンプーやリンスを使います。ミコナゾール硝酸塩入りのシャンプーやリンス、せっけんは市販されており、薬局で購入できます。炎症やかゆみが強い場合は、これを抑える薬を外用することがあります。
 また、過剰な皮脂を洗い流すことが大切で、頭皮を傷つけない程度に十分に頭皮を洗います。リンスや整髪料はマラセチアの増殖につながることがあるので、髪先のみに使うなどの注意が必要です。

! ストレスためず清潔にする

 しかし、これらの治療をしても、完治は難しく、長く続いたり再発したりします。そのため症状を悪化させないように規則的な生活をし、ストレスをためないこと、清潔にすることが大切です。
 ご相談の方の場合、塗り薬でよくなっていないとのことですが、接触皮膚炎など他の疾患の可能性もあるかもしれませんので、皮膚科でよく相談されるとよいかと思います。

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