福井地裁=福井市春山1丁目

 子どもの臍帯血(さいたいけつ)治療のあっせん名目などで福井県内の女性が約2600万円をだまし取られた事件で、詐欺の罪に問われた住所不定、財団法人代表三木雅晴被告(55)の初公判が4月24日、福井地裁(渡邉史朗裁判長)であり、女性は4千万円超を支払っていたことが検察側の冒頭陳述で分かった。被告は「最初からだますつもりで治療を勧めたわけではない」と起訴内容を否認した。

 検察側は冒頭陳述で、三木被告は重い障害のある子どもを持つ女性に対して「臍帯血治療で確実に治る」と説明した上で、実在する著名な医師の治療をあっせんすると持ち掛け、自身が代表理事の一般財団法人「日本対がん中央会」名義の口座に治療費を振り込ませたと指摘。手に入れた現金は借金返済や家賃の支払いなどに充てていたとした。

 著名な医師による治療を米国で受けられると信じた女性は、渡航準備も進めていたという。

 起訴状によると▽2011年3月に「東日本大震災による原発事故の影響で、臍帯血幹細胞を増幅しておく必要がある」とうそを言い、現金約2千万円をだまし取った▽12年10月ごろから13年1月ごろまでの間、子どもの治療に向けた歯髄細胞の培養、保管名目で現金237万円をだまし取った▽12年7月ごろから13年12月ごろまでの間、著名な医師をあっせんするとうそを言い、現金約338万円をだまし取った―としている。

 検察側は5月中に追起訴する方針。

関連記事