地場産野菜などを使った軽食などが味わえるカフェ=4月22日、福井県美浜町新庄

 登山や田舎暮らしなどの体験を通して里山の魅力を体感してもらう福井県美浜町の「新庄里地里山の恵み体感プロジェクト」の完了記念式典が4月22日、同町新庄で行われた。3年間をかけ、トレッキングコースの登山道や古民家を改修した宿泊可能な休憩施設など自然と触れ合える環境を整備し、交流人口の拡大や地域活性化につなげる。

 新庄区は町の観光を担う三つのエリアの一つ「新庄山里ゾーン」に含まれ、山や川、食材などの地域資源を生かした地域振興を目指し、2015年度にプロジェクトが始動した。区が実施主体となり全体計画をまとめ、町や県も参加。総事業費は約1億7千万円で、うち1億円は県ふるさと創造プロジェクト事業補助金を活用した。

 区内の松屋集落にある古民家を、トレッキングや川遊びの拠点としての利用を想定した宿泊可能な休憩施設に改修。内部にはいろりやかまどを備え、昔ながらの田舎暮らしを家族やグループで体験できる。

 併せて供用を開始する獣肉加工施設は渓流の里近くに整備され、有害捕獲されたシカやイノシシなどのジビエ肉を加工処理し販売。料理体験などのプログラムも計画している。休憩施設から西に約50メートルの山あいに整備したカフェではジビエのほか、地場産野菜を使った軽食やスイーツを提供し、地元のコミュニティーとしても活用してもらう。運営はハンターや若手有志らで組織するNPO法人「自然と共に生きる会サンガ」(同町)が区の委託を受けて行う。

 式典には関係者ら約60人が出席。山口治太郎町長は「町内外の人に新庄の山の恵みを知ってもらいたい」とあいさつ。各施設の内覧会もあり、同法人の中村俊彦理事長(54)は「周辺の観光拠点とも連携しながら、地域活性化に向け集落を刺激することができれば」と話していた。

 各施設は23日から営業を開始。問い合わせは同法人=電話0770(37)5205。

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