藪内流福井支部のメンバーと記念撮影するドパルデューさん(中央)=4月9日、福井県福井市宝永3丁目の養浩館

 福井県福井市が昨年7月、パリで開かれた日本文化の博覧会「ジャパンエキスポ」に出展したことがきっかけで、フランス屈指の大物俳優ジェラール・ドパルデューさん(69)の福井ロケが実現した。4月7日から10日にかけ、同市の国の名勝、養浩館庭園などを訪問。伝統と文化が息づく福井に感動し、「世界に素晴らしさを伝えたい」と話していた。

 ドパルデューさんは映画「シラノ・ド・ベルジュラック」で、カンヌ国際映画祭やフランスのアカデミー賞に当たるセザール賞の主演男優賞に輝いた国民的な俳優。日仏友好160周年イベント「ジャポニスム2018」の一環で、日本の文化と伝統を欧米で紹介するテレビ番組「ドパルデューの冒険」撮影のため来日した。

 番組でドパルデューさんの相方を務めるフランスで活躍する女優の武田絵利子さん=兵庫県出身=がロケ地選びについて、福井市がエキスポで出展したパビリオンの運営企業のディレクターに相談。「美しい日本の条件が整っている」として福井市を提案された。

 ロケ地の条件は▽座禅▽漆器▽酒蔵−の三つ。福井がぴったり当てはまりロケが決定。「インバウンド推進につながれば」と、市が取材の日程調整や案内に全面協力した。

 ドパルデューさんらは7日に来福。一乗谷朝倉氏遺跡や鯖江市で漆器作り、越前市で紙すきを見学した。大本山永平寺に宿泊し座禅にも挑戦。9日夕に養浩館を訪れ茶道を体験し、藪内流福井支部のメンバーがたてた抹茶を味わった。10日には市内の酒蔵で日本酒の製造工程を学んだ。

 ドパルデューさんは何度も来日しているが「福井は伝統や文化が残っている素晴らしい場所。世界に知られていないのが残念」と手放しで感動。武田さんも「いつか福井で映画を撮りたい」と話していた。

 一行は福井のほか東京で築地市場、京都で芸者、岡山で日本刀などを取材。26分番組5本にまとめ、約2億5千万人が視聴可能なチャンネルで9月に放送する。市国際室の担当者は「福井の取材に相当時間を割いてもらった。魅力が世界に広まり、実際に外国人旅行者の増加につながれば」と期待を寄せている。
 

関連記事