昨年から、日中眠く、とても疲れます。夜中にトイレで2~3回起きますが、トイレの後はいつもぐっすり眠れていて、睡眠不足ではないと思っています。頻尿の検査をしましたが、異常はありませんでした。何か隠れた病気があるのか心配です。(福井市、68歳女性)

【お答えします】 青木芳隆 福井大医学部泌尿器科助教

! 年齢とともに増える症状

 夜中におしっこのためにトイレに起きるのが多いことを、「夜間頻尿」といいます。おしっこに関する症状の中でも夜間頻尿は、男女ともに最も多い症状です。
 わが国の調査では、夜間に1回以上トイレに起きる人の割合は、60歳代の8割、70歳代で9割にみられ、3回以上起きる人は、60歳代の1~2割、70歳代の2~3割であり、年齢とともに増加することが分かっています。
 だからといって、年齢のせいだと納得できないこともあります。夜間頻尿でいくつかの問題が生じるからです。
 トイレに起きることで睡眠が中断され、熟睡感がなくなります。また、相談のように、日中に眠気を感じるほどになると、家事や仕事に集中できず、大きな問題となります。また、夜間にトイレへ行く回数が増えると、その時に転倒したり骨折したりする危険も増えます。

! 排尿日誌をつけ泌尿器科受診を

 原因には、膀胱(ぼうこう)に尿を多くためられなくなった場合と、夜中に尿が多く作られるようになった場合、そしてその両方の場合があります。
 さらに、心配されているように、夜間頻尿の背景には、実はさまざまな病気が隠れていることがあります。例えば、糖尿病、高血圧、心不全、脳卒中、腎疾患、不眠症などがあります。
 また、近ごろは水の飲み過ぎの人も多いです。心筋梗塞や脳梗塞を予防できると思い、実行しているようですが、必要以上に水を飲んでもただ尿となって出るだけです。
 実際にお困りの方は、泌尿器科を受診するのが良いと思います。その際には、「排尿日誌」といって、何時に何ミリリットル排尿したか(紙コップなどで測るとよいです)を2~3日測定し記録したものがあると参考になります。排尿日誌を見ると、尿を多くためられないのか、夜中に尿が多く作られているのか分かってきます。その結果も参考に、丁寧に原因を探り、それに合った治療を考えます。

! 睡眠時無呼吸の可能性もある

 相談の場合、日中の眠気も生じています。これは、夜間頻尿が原因かもしれませんが、もしかすると、睡眠時無呼吸があるかもしれません。これは、睡眠中に呼吸が停止することが繰り返される病気で、夜間頻尿も起こします。
 よくいびきをかいているとか、寝ている時にしばらく呼吸が止まっていると家族から言われたことはありませんか。この病気が疑われた場合には、神経内科、耳鼻科、呼吸器科などに相談します。

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