2年ぶりの再開で、夷子神と大黒神が見守る中、懸命に大綱を引く参加者=21日、福井県敦賀市相生町

 400年以上続くとされる国の重要無形民俗文化財「夷子(えびす)大黒綱引き」が21日、2年ぶりに福井県敦賀市相生町の旧西町通りで行われた。市内外から通りを埋め尽くすほどの人々が集結。東の夷子方が5年ぶりに勝ち、「豊漁」との結果が出た。

 敦賀の冬の風物詩で、夷子方が勝てば豊漁、西の大黒方が勝てば豊作になるとされている。担い手不足などを理由に昨年は中止になったが、地元や市民団体などでつくる伝承協議会が昨年10月に発足、再開にこぎ着けた。

 区内の夷子大黒会館で神事を終えると夷子神の石川与三吉県議(87)と、大黒神の角野雅之さん(56)が衣装と面を付け登場。「夷子勝った、大黒勝った、エンヤーエンヤーエンヤー」の掛け声とともに区内を巡行した。お立ち台に到着すると綱引きがスタート。大綱の重さは500キロを超え、長さ約50メートル、直径は約30センチ。白熱した戦いに一帯は熱気に包まれ、2分ほどで決着した。

 同協議会の木下章会長(73)は「復活できて本当によかった。次世代に受け継ぐため、今後も協議会の拡大を図っていきたい」と決意を話していた。

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