登山道に砂利を運び込む天空人のメンバーら=大野市犬山

 福井県大野市の越前大野城が雲海に浮かんだように見える「天空の城」の市内外のファンらが、同市犬山にある撮影スポットへの登山道の手入れを続けている。撮影地は急勾配の山を20分ほど登った場所にあり、ぬかるんでいる場所が多い。メンバーたちは「けがすることなく安全に登ってほしい」と汗を流している。

 大野城の天空の城は秋から春にかけ湿度や温度、風など気象条件がそろった時に現れる。早朝の出現回数は1シーズン当たり10回程度とほんのわずか。シーズン中は絶景を一目見ようと、大勢の観光客が山中の戌山城址(いぬやまじょうし)近くへ足を運ぶ。

 手入れしているのは撮影スポットで出会い、絆を強めたファンの集まり「天空人」のメンバーら。10月下旬から登山道の所々でぬかるんだ道の泥や落ち葉を取り除き、水はけの良い砂利を敷き詰めている。シーズン中、メンバーの1人が随時作業を呼び掛けていくという。

 今月上旬に行った作業には県内外から15人ほどが集まって汗を流した。登山道を行く大勢の見物客からは「歩きやすくなった。ありがとう」「助かるわー」などと感謝の言葉が飛び交った。

 加藤幸洋さんらメンバーは「天空の城が現れる確率が低い上に、出現するまでの待ち時間も長い。道に慣れていない人をはじめ、みんなが安全に登れて気持ち良く過ごせる場所になれ ば」と意欲を燃やしていた。

 今後、作業の資材費用などにネット上で賛同者を集めて資金を募るクラウドファンディングの活用も検討している。