福井刑務所が試行している再犯防止に向けた指導で、生活保護費の使い道を考える高齢受刑者=10月6日、福井市

 公判中の先の男は、県外の刑務所を満期出所後、福祉の支援を受けていた。福井県地域生活定着支援センター(福井市)が仲介してアパートを確保。生活保護費は浪費しないよう社協が管理し、月2回に分けて渡していた。それでも出所して1年4カ月で、再び罪を犯した。

 松岡伸郎センター長は「残念な結果だが、住居と収入がなければもっと早く再犯しただろう」と話す。男に連絡が取れる親類はおらず、内縁関係にある女性は施設に入っていた。「再犯は複合的な問題が絡まっている。原因を探り、長い目で見守っていく必要がある」と地道に取り組む重要性を指摘している。

 ■再犯防止推進法 定職や住居の確保が困難な刑務所出所者らの再犯を防ぐため、国と地方自治体に社会復帰へ向けた対策を求める法律。政府には施策を総合的に策定・実施する責務があるとして、「再犯防止推進計画」を閣議決定するよう規定し、都道府県や市町村は国の計画を踏まえた地方計画を策定する努力義務を負うとした。政府は年内の計画策定を目指している。

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